Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白鳥 則郎 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (60111316)
鈴木 陽一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (20143034)
木下 哲男 東北大学, 情報シナジーセンター, 教授 (20282006)
阿部 亨 東北大学, 情報シナジーセンター, 助教授 (80222652)
今野 将 東北大学, 情報シナジーセンター, 助手 (50333894)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
能動的情報資源(AIR : Active Information Resource)によるイントラネット管理支援システム(AIR-NMS)の概要設計について昨年度行ったが,本年度はそれに基づいての詳細設計および,情報を能動化することによる管理作業の削減効果を検証した.研究成果の概要を以下に示す. 1.ネットワーク知識の階層化管理手法 本システムの実装は,マルチエージェントシステムとして行うが,我々は,物理層,TCP/IP層,アプリケーション層の3つに知識を階層化し,該当する知識層にのみメッセージを送信する方式を提案した.その結果,通信量,協調の早さ共に大きく改善されることを示した. 2.状態監視AIRの詳細設計 ネットワークシステムの状態を随時監視するためのエージェントを設計した.特に,エージェントが自律的に問題状態を切り分け,他のエージェントと協調する点について詳細化し実装レベルに系統化した. 3.実験ネットワーク上の実装と効果の検証 複数のルータ,サブネット,サーバ,クライアントPCなどから構成される実験ネットワークを構成し,その上で動作する状態監視AIRを100個以上作成し配置した.これらの環境を用いて,7名のネットワーク管理経験をもつ被験者に対して,管理付加軽減率を測定した.その結果,どの場合にも時間・手順数ともに8割以上の削減が可能であった.これらの結果より,ネットワークの状態情報を能動化して必要な情報を協調・連携することで選別し管理者に提示するだけでも大きな管理支援となりうることが実証できた. 本研究は,ネットワーク管理を能動的情報資源の概念に基づいて行うための基礎研究として行われた.本研究の結果に加えさらに,当該イントラネットワークに固有のノウハウを能動化して状態監視AIRと協調させることで,ネットワーク管理初心者にも優しい管理支援システムが完成するものであると考える.
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