Project/Area Number |
15650009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Computer system/Network
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
一井 信吾 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (40203088)
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Project Period (FY) |
2003
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | インターネット / トラフィック測定 |
Research Abstract |
本研究では、インターネットにおいて、一定個数の固定長パケットを決まった間隔で送信した場合に、受信側で観測されるパケット受信時間間隔分布の解析によって、パケットが経由するネットワークの情報を得る試みについて、基礎的な検討を行った。 仮にネットワークの伝送速度が一定で、競合するトラフィック(クロストラフィック)が存在しない場合、受信時間間隔の分布は、バンチに属するパケット間の受信時間間隔に相当する比較的短い時間にピークが立ち、また、ほぼバンチ間に相当する時間にもうひとつのピークが立つ。それらのピークの高さは、バンチに属するパケットの数によって決まる非を持つ。もしネットワーク中に伝送速度が遅い部分が存在すると、それぞれのピークは遅い伝送速度によって決まる時間分だけ移動する。また、クロストラフィックが存在する場合、ピークは幅を持ち、高さは低くなる。幅を持ったピークの形状は、もしクロストラフィックの時間変動が定常的な確率過程に従うものとすると、もともとのピークの位置(時間)に対応する時間間隔だけ離れた変動の相関に関する情報を与える。本研究では、以上の事実を、解析的な検討及びネットワークシミュレーションソフトウェアns-2を用いたシミュレーションによって示した。複数の連続するパケットを用いた利用可能帯域推定はこれまでも行われているが、競合トラフィックの平均値だけでなく時間的変動に注目した研究はほとんどなく、本研究は新しい手法の開発に結びつく結果を与えたと考えられる。また、プローブとして、オーディオ・ビデオのストリーミングによって発生するトラフィックを用いることができるかどうか、実際にReal Networks社のサーバが生成するトラフィックを用いて調べ、近似的には利用可能であるとの結論を得た。 なお、研究会発表を準備中である。
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