高機能ナノデバイスを用いた知能情報処理機構の創出に関する研究
Project/Area Number |
15650023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent informatics
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
長尾 智晴 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (10180457)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 知能情報処理 / 人工脳 / 進化型ニューラルネット / 進化的計算法 / ナノブレイン / セル・オートマトン / 遺伝的プログラミング |
Research Abstract |
本研究では,バイオ・ナノデバイスを用いた近未来の超高速計算機(本研究ではこれを"ナノブレイン"と呼ぶ)を想定した知能情報処理に関する研究を行なった.ナノブレインでは,従来用いられている計算機プログラムではなく,自律的に行動できるナノ素子をコントロールすることで目的を達成するための全く新しい知能情報処理の方法論を確立する必要がある.従来,このような考え方の下で人工神経回路網の研究が行われているが,あらかじめ構造が決まった定型のパターンの回路網だけが扱われていた.そこで本研究では,これまでのように構造が決められた回路網ではなく,任意の構造と機能をもった自律分散並列機構を強力な最適化法である進化計算法を用いて自動構築する方法の開発を目指した.そして,現在の時刻における入力に応じた応答を次の時刻に出力する人工ニューロンを集積させ,それぞれを自律的に動作させることで有効な知能情報処理を実現する方法論を開発した.さらにその方法論を,実数値空間における自律ロボットの最適経路決定問題や,株価等の金融時系列データの将来変動予測などの具体的な問題に適用して,その有効性を検証した.これにより,数少ない人工ニューロンを用いるだけでも,一般の手続き型プログラム言語による実現が困難な非常に複雑かつ高度な制御を実現することができることを確認し,本研究の当初の目標を達成することができた.今後は,実験規模をPCクラスタ,あるいはFPGAなどのDSPの集合体,さらに専用チップへと拡張することで,将来目標であるナノブレインの開発に貢献することができると考えられる.本研究成果は,社会・産業のあらゆる分野に適用することが可能である.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)