ジーン・ガンによる中枢ニューロンヘのシグナリング試薬・細胞内ローディング
Project/Area Number |
15650075
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
田端 俊英 金沢大学, 医学系研究科, 助手 (80303270)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ジーンガン / ニューロン / 細胞内シグナリング / 細胞内投与 / ジーン・ガン |
Research Abstract |
ニューロンの細胞内シグナリングを分析するために有用な試薬のほとんどが親水性すなわち低細胞膜透過性であり、生きた細胞標本に投与することが困難である。本研究では遺伝子導入に利用されているジーン・ガン(空気銃)を応用して、親水性試薬を付着させた弾丸(金属微粒子)を細胞内投与する技術の開発に取り組んだ。本年度は昨年度に開発した基礎技術の洗練と実用化を目指した。(1)中枢ニューロンへの最適化:培養マウス小脳ニューロンをモデルとして投与プロトコールを改良した。射出ガス圧を上げると細胞内導入効率が増すが、衝撃波や爆風により細胞が傷害された。この問題は昨年度に開発した爆風回避装置と低ガス圧(80〜90psi)で何回かに分けて投与を行うプロトコールを用いることで大幅に改善できた。弾丸が通過する培地層を厚くすることで細胞が保護できるかも検討したが、培地層が数ミリメーターを越えると導入効率が急激に低下してしまうことが分かった。(2)投与濃度のコントロール:一定の濃度の試薬を細胞内投与するためには、i.弾丸に付着した試薬の濃度、ii.薬莢に含まれる弾丸の数などが重要なファクターであることが分かった。iについては直径の小さな(0.6ミクロン)研磨済み金粒子の方が、直径が大きく(1ミクロン)表面に凹凸があるタングステン粒子より試薬の付着濃度が一定することが分かった。iiは薬莢の製造ムラに起因するもので、a)薬莢を使用前に蛍光顕微鏡で直接検査して弾丸数の揃ったロットに選り分けるとともに、b)それぞれのロットのサンプルでパラフィルムに向かって試射を行い、パラフィルムに命中した弾丸の密度から細胞内導入効率を予測することで概ね解決できた。蛍光カルシウムインジケーターをモデル試薬とした比較では、ジーン・ガンによる細胞内導入後5〜10分での細胞内蛍光輝度が、従来のパッチクランプ記録電極から細胞内に拡散させる方法で数十分投与した場合よりも強く、ジーン・ガンによってカルシウム濃度の測定や制御に十分な濃度の試薬を細胞内投与できることが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)