Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
植物ホルモン,ジベレリンの結合タンパク質を決定するため,イネcDNAをファージに組み込み,ディスプレイクローニング法によりジベレリン結合タンパク(gibberellin binding Protein : GBP)の決定を試みた。 ビオチン化GA4)をリガンドとし,イネ(Oryza sativa)の培養細胞及び出芽組織(発芽3日目,7日目)から作成したT7ファージライブラリをファージディスプレイ法でスクリーニングした。ファージとビオチン化GA4の結合を,再度ファージディスプレイ法を用いて確かめると,培養細胞ライブラリ由来の1種,出芽組織ライブラリ由来の2種のファージで結合が見られた。これら3種のファージが提示しているアミノ酸配列をDNA配列から推測すると,それぞれ,培養細胞ライブラリ由来ファージは17残基,出芽組織ライブラリ由来ファージは5残基及び10残基のペプチドを提示していた。ファージディスプレイ法で結合の最も強く見られた,培養細胞ライブラリ由来の17残基のペプチドを表面プラズモン共鳴によって結合解析をした結果,センサーチップ上に固定したペプチドとジベレリンA4の結合が確認された。この3種のペプチドのアミノ酸配列を,遺伝子データベースで検索すると,5残基で構成されるペプチド1種について,alpha-expansin2及び,nodulinと相同性が見られた。alpha-expansin2及び,nodulinをクローニングしてタンパク質を得,表面プラズモン共鳴センサーにより生体分子相互作用解析を試みようとした。しかしながら,当該遺伝子は大腸菌では全く発現しなかった。そこで,無細胞タンパク質発現系なども試みたが,事態は全く改善されていない。今後ファージディスプレイを改変した結合解析法を開発しているので,その方法を適用する予定である。
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