両大戦間利行アヴァンギャルド美術諸誌紙の相互連関性に関する超域的研究
Project/Area Number |
15652007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西野 嘉章 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (20172679)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | アヴァンギャルド / 前衛 / 美術雑誌 / ダダ / 未来派 / 構成主義 / 文献 / モダニズム |
Research Abstract |
平成15年度に開始された本研究で、1910-1930年代に欧米で刊行されたアヴァンギャルド美術諸誌紙(雑誌・新聞・年鑑)379件について、邦訳名、表題原綴(含副題)、創刊者・編者・主筆・編集委員、発行地、発行者、発行年・月日、解題、参考文献の諸項目の書誌学的な記載を行うことができた。ただし、上記の年代、地域に収まらぬものの、内容的に関わりが深いと思われる文献についても、適宜選択の上でリストに加えることとした。 また書誌解題とは別に、本研究のもうひとつの研究課題となった、イタリア未来派の伝播普及の問題については、イタリア国内における未来派出版物の書誌解題を行った上で、イタリア未来派の日本国内での受容様態について、詳細な編年と研究を行った。この後者については、森鴎外、高村光太郎、木村荘八、東郷青児、神原泰、平戸廉吉、柳瀬正夢、村山知義という、イタリア未来派受容の系譜を明らかにすることができ、また、大正初期から昭和初期にかけて公刊された日本近代詩のなかで、未来派領袖フィリッポ=トマーゾ・マリネッティの唱える「自由語」の造形的言語表現形式が受容され、展開されてきたのか、という問題についてその道筋を明らかにすることができた。従来の研究を縛ってきた造形と詩歌、文学史と美術史、海外と国内、欧文献と和文献といった対立的な枠組みを超えて、統合的・俯瞰的な視座から前衛芸術のグローバルな展開を顧みることができたというのが、本研究の最大の成果と結論づけることができる。 上記の研究成果は、『平成15年度-平成17年度科学研究費補助金(萌芽研究)研究成果報告書』として刊行されると同時に、デジタル・テキスト情報としていつでも利用可能な状態にあり、研究期間中に蓄積された書影のデジタル画像情報と組み合わされ、CD-ROM版の資料集成(コーパス)として、機会を見て公刊したいと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)