ハイリスク児の学童期発達支援に関する研究-心理士の支援のあり方をめぐって-
Project/Area Number |
15653050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Clinical psychology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
佐藤 眞子 神戸大学, 発達科学部, 教授 (50107918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 哲 神戸大学, 医学部, 教授 (10216658)
吉田 圭吾 神戸大学, 総合人間科学研究科, 助教授 (00230730)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | ハイリスク児 / 発達支援 / 学童期 / 心理士 |
Research Abstract |
出生直後にNICU入院となり、高い発達リスク要因を抱えた児とその両親は、早期から支援を必要としており、我々は平成6年度から「ハイリスク児の親子教室」を開いて、親と児への支援のプログラムを実行してきた。しかしこうしたハイリスク児に対する支援は生後半年からせいぜい3年までの期間に限らており、その後の発達の様相や養育環境、適応状況については、重篤な障害が発生している事例を除くと資料が少なく、いかなる支援が必要であるかについても明らかにされていない。,そこで本研究ではNICUをもつ兵庫県内の医療機関を平成3年以降に退院し、平成15年の時点で小学校または養護学校の小学部に在籍している児童を対象にし、児の検診時の医学的資料や発達検査結果を整理した。また児の発達とそれに関する親の思いや社会的支援への要望について知るために、児の親に対して郵送による質問紙調査を行なった。調査内容は児の誕生から調査時に至るまでの両親の不安や罪障感、レジリエンスについての他、危機的状況を生み出しかねない事象、発達過程の中で関わりがあった保健・福祉・教育機関等への要望を記述するものであった。加えて質問紙調査対象者から協力者を募り、面接による資料を収集した。その結果、出生直後及び退院直後は親の不安が高く、親を支える心理士等による厚いケアが必要であることがわかった。また3歳までの「支援のためのプログラム」は社会的サポート源として親の傷つきからの回復に効果的であること、6歳以降は児の適応に不安をもつ親が多くなることが明らかにされた。学童期に関する親の不安は、身体的発育のおくれに関するものが多く、特に身長・体重が標準を大きく下回っている児童の場合は、他に発達的遅滞がないとしても、同級生からのイジメを受けやすい実態が示され、幼児期とは異なった支援のあり方を検討する必要性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)