Project/Area Number |
15654021
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宍倉 光広 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70192606)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
|
Keywords | 複素力学系 / ジュリア集合 / カレント / 不変則度 / フラクタル,カレント / 多重ポテンシャル論 / エルゴード理論 |
Research Abstract |
平成16年度の研究では、高次元複素力学系において不変カレントを構成する各種の方法について、比較検討を行うとともに、新しい構成法の研究を行った。従来の不変カレントの構成法は、まず、Bedford-Smillieによる、Henon写像のGreen関数を複素ラプラシアンとして構成する方法があった。また、射影空間上の正則写像については、Hubbard-Oberste-VorthによるC^<n+1>にリフトした後そのGreen関数の複素ラプラシアンを射影空間へ射影する方法があり、Fornaess-Sibonyにより発展された。その後Guedj等により射影空間の有理写像まで拡張された。一方、Henon写像の拡張である高次元多項式的写像では、Dinh-Sibonyにより、多重円盤の構造に即した2種のカレントのクラスの中で不変カレントを求める方法が得られた。 本研究ではDinh-Sibonyの高次元多項式的写像の状況のときに、カレントの引き戻し作用素を正のカレントの空間に作用させることにより、関数空間でのSchauder-Tychonoffの不動点定理を適用し、不変カレントの存在が示せることがわかった。これによって、例えば実力学系あるいは、有限型サブシフトのTransfer作用素あるいはRuelle-Perron-Frobenius作用素の理論との非常に類似した状況になることがわかった。今後の研究により、この類似をさらに追求し、実力学系での様々な手法を高次元複素力学系で鄭起用できる形に持って行きたい。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)