生きた細胞内のG蛋白質情報伝達の活性化を可視化する蛍光プローブ分子
Project/Area Number |
15655023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Analytical chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00323501)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | G蛋白質 / GPCR / エフェクター / 蛍光プローブ / FRET |
Research Abstract |
本研究の目的は,生きた細胞において最も主要な情報伝達の一つであるG蛋白質情報伝達を可視化検出する新規蛍光プローブ分子を開発し,蛍光顕微鏡下の単一細胞内の情報伝達を分析することである.昨今のゲノム解析(ヒト遺伝子総数は2-3万)により,G蛋白質連結型受容体(G-protein coupled receptor; GPCR)は1000種類にも及ぶ巨大な遺伝子ファミリーを形成しており,それぞれが,グルタミン酸・ドーパミンなど多くの神経伝達物質,ペプチド及びステロイドホルモン,嗅覚物質,味覚物質など受容体であることが明らかになっている.この1000種類に及ぶGPCRはGq, Gs, GiのいずれかのG蛋白質に結合しており,リガンド依存的に,対応するG蛋白質を活性化して,この活性化したG蛋白質がさらに下流の蛋白質(エフェクター)と結合しその活性をコントロールする.従って,G蛋白質とエフェクター蛋白質との相互作用を検出するFRET型の蛍光プローブを開発すれば当該目的を達成できると考えた.まずGqの活性化を検出するプローブをデザイン,それをコードするcDNAを遺伝子工学的手法を用いて作製した.このcDNAを生きた細胞内に導入してプローブ蛋白質を発現させ,この細胞をリガンド刺激して得られるFRET応答を指標にプローブの評価を行った.Gqについて多数のプローブデザインを評価・検討し,大きくFRET応答を示す蛍光プローブを見出した.この蛍光プローブが,生細胞内でアセチルコリン受容体など種々のGq連結型GPCRの活性化を可視化できることを示した(投稿準備中).さらに,GsおよびGiプローブを開発した(投稿準備中).これらGq, Gs, Giの三種類のプローブをそれぞれ用いることにより,上述の神経伝達物質,ペプチドホルモンのGPCRの活性化はもちろんのこと,生理的リガンドが未発見のorphan GPCRの活性化をも可視化できると考えている.
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)