Project/Area Number |
15655044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
中林 誠一郎 埼玉大学, 理学部, 教授 (70180346)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 水 / 水素結合 / 屈折率 / 強磁場 / 振動スペクト / 吸着水 / 表面プラズモン / 磁気力 / 光物性 / 磁気物性 |
Research Abstract |
表面プラズモン共鳴により、水の屈折率を磁場の関数として精密に測定したところ、10T下では、水の屈折率は無磁場よりも1%増加した。H15年度では、磁場が誘起する水の構造変化を、直接観測する事を目指した。生体反応の磁場効果に対する興味から,10Tの磁場中に置いた水の近赤外吸収スペクトルを測定した。その結果,水の吸収スペクトルは長波長側の吸収が増大し,D-グルコース水溶液では短波長側の吸収が増大することが分かった。水のスペクトルの圧力依存性を調べた別の実験結果と比較して,このスペクトルの変化は水1分子当たりの平均水素結合数が磁場中でわずかながら増加していることを示唆した。磁場中で水1分子当たりの水素結合数が増加を以下のように推定した。水の磁化率χは次のように反磁性項χ_<dia>と常磁性項χ_<para>の和で表されるχ=χ_<dia>+χ_<para>。球対称な閉殻電子構造の分子は反磁性項のみを持つが,水素結合を形成した分子は電子雲が分子間に広がって球対称な分布から大きくずれるため,常磁性項χ_<para>の増加に寄与すると考えられた。磁場中に置かれた水は磁化率が負であるために負の磁気エネルギーを持つ。そのため,これを打ち消すために,常磁性項が増加する方向に平衡が傾き,多くの水素結合を形成し安定化すると考えられた。さらに、詳細な測定から多結晶金電極近傍の水の磁気光学特性が、バルクの水のそれとは異なる結果を得た。SPR測定とPSD測定は、測定原理が異なるために、観測している水の空間位置が大きく異なる。SPRは、金薄膜から全反射状態で染みだした近接場光が屈折率をプローブするため、金薄膜表面から200nm領域までの水の屈折率を測定している。一方、PSD測定は、光の屈折に基づく光路の変位を測定しているため、ガラスセルに満たされたバルク水の屈折率を測定している。水の屈折率の磁場強度による変化を測定して、両者の間には、無視できない差が存在した。金薄膜表面上に捕獲される水を排除するために、金上に長鎖アルカンチオールの自己組織化単分子膜を修飾し、アルカンチオール自己組織化単分子膜を修飾したSPRセンサーで屈折率の磁場依存性を測定すると、PSD測定の結果に近づいた。この事は、金表面に局在し並進運動の自由度を失った水の磁気特性は、バルクの水のそれとは大きく異なることを意味する。この磁気特性の変化は、2次元的に捕獲された水分子同士の水素結合の在り方と、バルクの水分子の水素結合の在り方に違いがあることを示唆する。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)