金表面上のホモキラル一次元鎖を利用した単一キラル分子センシング
Project/Area Number |
15655045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山岸 晧彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70001865)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | キラル錯体 / カラムナー液晶 / STM観察 / ホモキラル分子集合体 / キラルセンシング |
Research Abstract |
本研究では、新規な信号増幅原理に基づく分子センサーを開発することを目指したものである。本年度は、リガンドに長鎖アルキル基を有する六配位八面体型金属錯体を合成して、分子のC3軸方向に沿って分子が積み重なったようなカラムナー液晶相の構築をめざした。このようなoctahedral metallomesogenにおいては、もっとも興味ある点として、カラム内あるいはカラム間の分子パッキングに錯体のΔΛ異性がどのように影響するかという問題がある。さらに、これらカラムナー液晶性分子のキラリティの効果は3次元的な液晶相のみならず、2次元的な分子膜においても発現すると期待される。従来長鎖アルキル基を有する金属錯体はその光学分割が困難であるために研究はラセミ混合物を用いたものに留まっており,上記で述べたキラリティー効果について十分な知見が得られていなかった。そこで本研究では、Cr(III)のトリスキレート錯体(以下[Cr(5C8)_3]と略記)の合成及び光学分割を試みた。得られた錯体の分子膜をラングミュア・ブロジェット法によって作製し、膜構造に対するキラリティの影響を調べた。[Cr(5C_8)_3]のラセミ混合物(Δε=0 at 400nm)、Δ(-25)及びΛ(+29)体をクロロホルムに溶解し水面上に展開した。何れの錯体を用いた場合も、π-A曲線は表面積0.25nm^2/molecule付近から立ち上がり、水面に分子膜が形成されている事が明らかとなった。また、曲線の二段目の立ち上がりを示す圧力や表面積には錯体の光学純度が大きく影響していることがわかった。これらの錯体をHOPG基盤上に積層した2次元分子膜について、STM観察を実施した。その結果、当初本研究のテーマに沿って期待されたような、1次元的に連なりあったホモキラル分子が、より合わさってさらに2次元的な分子膜を形成していることが確認された。このようなキラル分子鎖は、これに光応答等を付与すれば新たな光信号増幅系として機能を発現できると期待される。これらの結果は2005年米国でおこなわれた国際メタルメソゲン学会で発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)
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[Publications] A.Aramata, S.Takahashi, G.Yin, Y.Gao, Y.Inose, H.Mihara, A.Tadjeddine, W.Q.Zheng, O.Pluchery, A.Bittner, A.Yamagish: "Ligand Grafting Method for Immobilization of Metal Complexes on a Carbon Electrode"Thin Solid Films. 424. 239-246 (2003)
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