Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
本研究では,マイクロ流路における流体混合反応や気液間物質輸送(ガス吸収)を促進させる手法を提案することを目的としている.昨年度までに,超音波振動板上に幅1mmの開水路型流路を作り薄膜流を形成させ,底面部から超音波(共振周波数950kHz)を照射したところ,自由表面が盛り上がり気液界面が激しく変動する様子が観察された.そこで本年度は,気体として二酸化炭素を,液体として純水を用い,流路内での液体の二酸化炭素濃度を全有機炭素濃度計を用いて計測し,流路内でのガス吸収量を定量的に評価した.その結果,超音波を照射した場合には,超音波を照射しなかった場合に比べて,ガス吸収量が70%から90%程上昇することが明らかになった.一方,円管に気相と液相を供給し,管内に気液二相流を形成させた場合における気液間物質輸送(ガス吸収)の基本特性を明らかにするために,ガラス製二股マイクロ流路を用いて実験を行った.直径500μm,主流方向長さ200mmの二股流路に純水と二酸化炭素を供給し,気体・液体の流入量を変化させることにより流路内に形成される流れの形態(気泡流,スラグ流,チャーン流,環状流など)を変化させ,前述と同様の方法でガス吸収量を評価した.実験の結果,気体の流入速度が増大するに従ってガス吸収量も増大し,開水路の場合と等しい長さの流路を用いた場合にも飽和に近い状態が達成された.また,本方法は代表的なガス吸収装置である気泡塔やスプレー噴射等を用いる方法に比べて,非常に高効率でガス吸収を行うことができることがわかった.
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