有機薄膜の積層化による伝導キャリアの膜中蓄積効果の研究
Project/Area Number |
15656081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鳥海 明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50323530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大畠 昭子 群馬大学, 工学部, 助手 (00301747)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ペンタセン / インピーダンス / Au / ペンタセン接触 / 臨界核サイズ / 粒密度 / 赤外特性 / 誘電率 / 薄膜成長機構 |
Research Abstract |
本研究テーマにおいて、以下の研究を行った。 (1)有機メモリー:有機薄膜中の電子捕獲効果を明かにするために、Au/ペンタセン/薄膜/Al薄膜(ドット)/ペンタセン薄膜/Auというサンドイッチ構造を作成し、二端子配置で電流-電圧特性を調べた。その結果、高い電圧を一度加えると高電流状態になり、逆向きに電圧を加えると低電流状態膜になることがわかった。これはAlドットに起因した電荷捕獲によって、電流-電圧特性が変化したものと考えられ、有機メモリーしての基本機能を示すことができたと考える。 (2)有機薄膜FETモビリティの高精度評価技術の開発:FETのモビリティ評価は従来半導体FETの解析モデルによっているが、本研究ではチャネルに存在するキャリア数を容量特性評価から正確に求め、電流との比からモビリティを高精度に決める手法を開発し、実際にペンタセンFETに適用して従来法との比較を行った。それによると、キャリア数が少ない領域では、極めて大きな差が現れることがわかった。 (3)有機膜のインピーダンス特性:有機薄膜のメモリー効果を検討する上では、有機膜のインピーダンス特性は電荷捕獲効果を見極める上で重要である。Au/ペンタセン/Auのサンドイッチ構造を作成し、インピーダンスの周波数特性を評価した。その結果、ペンタセン膜を等価回路的にはRCの並行回路として扱えることがわかった。さらにペンタセンの膜厚依存生から、ペンタセンの比誘電率が6程度であることがわかった。 (4)有機薄膜伝導の光スイッチング特性:(3)と同様のMIM構造で、ペンタセン膜における光の照射スイッチング特性を調べた。その結果、光オフ時の電流の減少は、単純な減衰過程ではなく瞬時の短い時定数による減少と、それに続く長い時定数の減衰過程が重畳されているように観測された。これはペンタセン膜中のキャリアの捕獲、再結合過程と関係していると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)