Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
本研究は,平成15年度〜平成16年度までの継続研究である。研究目的は,建材や紙類など,これまで個々の部材レベルでしか検討されてこなかった住宅居室内に存在する様々な吸放湿物体の特性を室全体の総合的な吸放湿特性として把握する方法を開発するものである。最終年度である本年度の研究実績は,以下の通りである。 1.単室模型を用いた実験 昨年度に引き続き,居室の2分の1スケールの実験箱を使用し,居室における吸放湿特性の現場測定の方法に関する検討を行った。本年度は,室内容物として,コピー用紙,T-シャツ,羽毛布団,以上を組み合わせた場合について加湿実験を行い,室内容物が存在する場合における室の吸放湿特性について検討した。 2.数値指標の提案と同定方法の検討 1.の単室模型を用いた実験結果より,理論的に室内湿度の変動と湿度励振から室の吸放湿性能を評価するための数値指標とその同定方法について検討した。今回は,居室の吸放湿特性を表す数値指標として,1)積算加湿量と加湿開始時の湿度変化から算出する湿度変化速度,2)吸放湿の無い場合の室内湿度をバランス式から算出し,実際の室内湿度と比較してその差を評価する面積評価法,3)室内湿度のバランス式における吸放湿に関わる2つの係数KS,CWを実験結果から同定する係数同定法の3つについて提案し,それぞれの比較検討を行った。 3.実大実験家屋を対象とした現場測定 単室模型を用いた実験により得られた成果を基に,実際の居室における現場測定を想定し,屋外に設置された実大スケールの実験家屋の一室を用いた実験を行った。検討した室内容物等は,単室模型とほぼ同様であるが,特に本実験では,屋外条件の影響などについて検討し,(2)で提案した評価指標を同定した他,更に精度良く同定できる手法として,3つの係数KS,AW,BAを提案し,その精度について検討した。
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