層状化合物を前駆体とする複合酸化物触媒合成法の開発
Project/Area Number |
15656205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Catalyst/Resource chemical process
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薩摩 篤 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00215758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 寿雄 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助教授 (80273267)
清水 研一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60324000)
服部 忠 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50023172)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 触媒調製 / 層状化合物 / インターカレージョン / 選択酸化 / リン酸バナジウム / 助触媒 / 複合化触媒 / ナノ空間 |
Research Abstract |
リン酸バナジウム((VO)_2P_2O_7)触媒はブタンの選択酸化による無水マレイン酸(MA)の製造に用いられるが,更なる生産性向上のために高ブタン分圧条件下での反応が検討されている.昨年度は新規助触媒添加法として,VP層状化合物であるvanadyl benzylphosphate前駆体の層間修飾による助触媒添加法を提案し,本法が高ブタン分圧条件への触媒の最適化に有効であることを示した。今年度は前駆体であるvanadyl benzylphosphateの精密な構造制御を目的として、調製条件を検討した。調製時における水の添加が層状化合物の層間隔と層間アルコール量を制御することを見いだしたので以下に報告する。 調製時の含水率を変えたところ、水添加量を上げていくにつれXRDの(001)回折線は低角側にシフトし,層間隔が広がっていた。一方,層方向に平行な(130)の回折位置は水添加量に依存せず,VP無機層の規則性には変化がなかった。層間は水添加量の増加に伴い1.37nm,1.90nm,2.25nmと増加した.化学組成およびIRより水添加により層間アルコールの含有量が低下していることが示された。また、SEMより板状結晶が剥離している状態が観察された。以上の結果から、VBP調製を無水条件で行った場合、層間のbenzyl alcoholのほとんどがリン酸エステルとしてVP無機層と結合し,層間はベンゼン環が密な状態充填される。これに対して水を添加した試料ではリン酸の結合が一部水酸基としてterminateされるため,層間のアルコールが減少し,結合力が弱くなった結果として,層間距離の増加と層剥離が起こったと考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)