Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,In-Cell NMRの手法を用いて,生細胞中の蛋白質間相互作用を直接観測するシステムを確立するというものである. 平成17年度は平成16年度までの結果を基にして以下のポイントについて開発研究を行った. 1.^<13>C/^<15>N二重標識を用いたIn-Cell NMRシグナルの帰属法の検討 細胞内蛋白質の動態を解析するためには,In-Cell NMRを用いてシグナルの位置特異的帰属を行っていく必要がある.一方で平成16年度までの研究から,In-Cell NMR測定では,(1)細胞中の目的蛋白質の寿命が短い,(2)細胞中の蛋白質濃度が低いため感度が低い,(3)細胞中の粘性などの影響でシグナルの線幅が著しく増大する,などの問題点が明らかになっていた.平成17年度は,これらの問題を解決するために,異種核多次元NMRを短時間で感度よく測定する手法の確立を行った.具体的には,非線形サンプリング法で測定したデータを最大エントロピー法を用いて処理を行なうことで,数時間で十分な感度と分解能を持つ3次元In-Cell NMRスペクトルを得ることに成功した.この手法を用いることで,生きた大腸菌中のCalmodulin(14kDa),およびCalmodulinのN末端およびC末端ドメインについて,主鎖NMRシグナルの帰属を行なうことができた.またこの手法は,In-Cell NMRのみならず,これまで解析の困難であった,溶解度が低く不安定な蛋白質の解析にも極めて有用であることを示した. 2.In-Cell NMRを用いた蛋白質間相互作用の解析の試み In-Cell NMR法を発展させることで,細胞内の蛋白質間互作用を従来法より高分解能で観測できる手法となる可能性がある.CalmodulinおよびCalmodulinと相互作用する蛋白質の大腸菌内共発現系を構築し,細胞内での蛋白質間相互作用の解析を行なった.
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