果樹枝への外科的処理効果は何故生じるか?木部と師部の通導性の同時測定による解明
Project/Area Number |
15658009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Horticulture/Landscape architecture
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
山本 隆儀 山形大学, 農学部, 教授 (40007224)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 果樹 / 外科的処理 / 師部の通導性 / 木部の通導性 / 茎熱収支法 / ^<13>C法 / オウトウ / セイヨウナシ |
Research Abstract |
期間後半の計画に沿って、オウトウ‘佐藤錦'の苗木を用いて、ガラス室内で幹に4種の外科的処理を施し、枝内の蒸散流量計測に使用する茎熱収支法(HB法)および^<13>C法により木部と師部の通導性を比較した(実験1)。また、実験圃場の‘高砂'成木2樹の3年生枝に同種の外科的処理を施し、葉や果実への影響を比較した(実験2)。なお、両法の実験設定・条件は期間前半(平成15年度)の結果を参考にしたが、外科的処理内容は新たに設定し直し、環状はく皮処理(A区)、師部をほとんど傷つけずに千枚通しで枝に穴をあけ、極細の糸鋸で木部を破壊し、その部分には流動パラフィンを注射器で注入する部分的木部切断処理(B区)、彫刻刀で幹の一部を削り、木部と師部の通導性を同時に部分的に破壊する刀傷処理(C区)および無処理(D区)とした。実験1と実験2とも各区4反復した。 【実験1の中味】幹を通じて上昇した水量(蒸散量)はガラス室内の気象条件の日変化や実験材料の違い、とりわけ、着葉数などに強く影響を受け、HB法からの蒸散量の絶対比較は困難であった。しかし、外科的処理を施す以前からHB法を継続観測する方法により、蒸散量の相対比較(処理以前に対する処理後の蒸散量の減少率の比較)を行ったところ、蒸散量の減少率には、A区>B区≒C区>D区の大小関係が認められた。処理直後では環状はく皮処理が蒸散をも減退することは注目すべき結果であろう。師部を通じて根に転流した^<13>C量にはD区≒B区>C区>A区の大小関係が認められた。 【実験2の中味】葉厚にはA区>B区≒C区≒D区、葉緑素相対濃度(SPAD)にはD区≒B区>C区≒A区、果実重量にはC区≒D区>B区≒A区、果実着色(a^*値)と糖度(Brix)にはA区>B区≒C区≒D区の大小関係が認められた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)