Project/Area Number |
15658050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学・森林工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 茂二郎 九州大学, 農学研究院, 教授 (80128462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 拓彦 九州大学, 農学研究院, 助手 (20332843)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 再造林放棄地 / 植生回復 / 植生遷移 / 先駆性樹種 / 二次林性樹種 / 水土保全機能 / 斜面崩壊 |
Research Abstract |
大分県に分布している放棄地の位置・立地条件の把握,および現植生状況の調査ならびに周辺森林の現地調査から,放棄地の立地条件と森林回復状態を同時に把握解析することで,再造林放棄地の森林機能問題(水土保全機能の低下等)の真偽を明らかにすることである。具体的には,以下の通りである。(1)放棄地の立地条件を解析し,立地的によい場所が放棄され森林資源の減少につながるのかを明らかにする。(2)放棄地の植生調査から,造林をしないことで本当に植生が回復しないのか,斜面崩壊などが実際に発生しているのかを明らかにする。(3)放棄地は年数の経過にともなう植生遷移の状況を明らかにする。 (1)については,林道から近い比較的立地的によい場所が放棄されている傾向があった。(2)(3)については,放棄地の現地調査を行い,すべての放棄地で植生の回復を確認した。さらに植生の回復状況を分析して,比較的クラスター分析の結果,全75プロット(1プロットは上層に植生が見られなかったことから,解析から除外)を7群に分類することができた。各分類群は共通主要樹種により,シロダモ群,アラカシ群,クサギ群,カナクギノキ群,クマノミズキ群、アカメガシワ・ヌルデ群、その他群であった。また,遷移の初期段階で先駆性樹種が優占する群と萌芽再生によって植生が回復している群があること,また放棄年数が長くなると先駆性樹種が優占していた植生群が徐々にアラカシなどの二次林優占樹種が優占する植生群に変化することは明らかとなった。 以上のように,放棄地における植生の回復は順調であり,斜面崩壊の危険性,水土保全機能の低下について,さほど大きな心配はないことがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)