Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
(1)イネ科,マメ科,キク科,アブラナ科に属する作物4科22種について,根から分泌する糖類を定量的に解析した。人工気象室でポットにシリカサンドをつめ各種を栽培し,5〜6回定期的にサンプリングし,シリカサンドに分泌された糖をエタノールで回収し,エバポレーターで濃縮後,HPLCにより,糖の組成と各糖の量を定量した。分泌糖量と各収穫時の根乾物重は高い相関を示したので,両者の回帰を求め,その傾き(回帰係数)を根分泌糖量の指標として比較した。 (2)生育初期には,根からソルビトールが分泌されたが,根の生長が指数関数的に増える頃には,分泌糖がグルコースとフルクトースに変化し,ソルビトールの分泌は見られなかった。ラフィノースは,マメ科に見られたが,その他の科の作物には検出できなかった。 (3)科間には,分泌糖量に大きな差が見られ,マメ科が最も量が多く,次いでイネ科,キク科,アブラナ科となった。特にアブラナ科では,生育が増しても糖の増加は顕著に見られなかった。科間の差は,根における土壌微生物の共生関係と密接に関係しており,根粒菌と菌根菌と共生関係を持つマメ科で分泌糖量は最高に,土壌部生物と共生関係をもたないアブラナ科で最小となった。 (4)施与肥料を低くして栽培したところ,葉に蓄積された炭水化物や根の量が低下したにもかかわらず,分泌糖量は増加した。このことで,植物は根から糖を受動的に分泌しているのでなく,能動的に分泌していることが示唆された。
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