新規メカニズムによるイオンチャネル作用薬の効率的探索法の開発
Project/Area Number |
15659040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Medical pharmacy
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
今泉 祐治 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (60117794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大矢 進 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (70275147)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 電位感受性色素 / オキソノール化合物 / イオンチャネル / イオンチャネル作用薬 / 膜電位感受性色素 / カリウムチャネル / 高効率薬物候補検索 / 創薬 |
Research Abstract |
現在、汎用されている代表的なオキソノール系蛍光色素としてDiBAC_4(n)やDisBAC_4(n)などが挙げられる。陰イオンであるDiBACは細胞膜を良く透過するため、細胞外液中に存在させると膜電位差が減少した時には細胞内へより多く分布し、不特定の細胞質蛋白と結合して、細胞内からの蛍光強度を増す。細胞外のfreeのDiBACは微弱な蛍光しか発しない。アーチファクトが生じやすい理由は、本来は極めて短い色素の蛍光寿命が、不特定の細胞質蛋白との結合により延長されて測定が可能となっているという根本的な測定原理に由来する。蛋白と色素の結合に影響を与える化合物は、イオンチャネルに作用しなくても蛍光強度を変化させるからである。上記の欠点を解消するため、次のような系を考案した。DiBAC系膜電位感受性蛍光色素に標識化学構造を化学合成により付加した。一方、その標識部位を特異的に認識する蛋白を遺伝子導入により細胞に高発現させることを試みた。付加的化学構造を持つ色素は特異的結合蛋白に優先的に結合するため、不特定の細胞内蛋白との結合は防がれ、かつより高効率の蛍光を発することが可能性となると考えた。構造が比較的単純な精巣型アンジオテンシン転換酵素タンパクの一部とその阻害薬カプトプリル類縁化合物の利用を検討した。特異的結合蛋白を低分子化することにより色素との結合・解離速度を上昇させることができると想定した。以上から、当方法によりアーチファクトの減少と反応速度の上昇が得られると推測し検討を加えたものの、現在のところ従来と比較して明らかな反応速度の変化は観察されていない。DiBACが既に細胞質のタンパクのうちでも比較的低分子なものに良く結合していた可能性、まだ低分子化が不足している可能性、細胞内では何らかの理由で結合能が低下しているなどの理由が考えられるのでさらに検討が必要である。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)