分化誘導遺伝子の静脈内投与によるマウス肝臓におけるβ細胞の再生
Project/Area Number |
15659043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
藤宮 峯子 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (10199359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 秀人 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00225434)
中村 高秋 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (30314157)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / Pdx1、NeuroD / アデノウイルスベクター / 膵再生 / 骨髄 / 再生医療 / 膵臓 / β細胞 / インスリン / ヘルパー依存型アデノウイルス / NeuroD / Pdx-1 / マウス |
Research Abstract |
平成15年度の研究で、膵ラ氏島の分化誘導遺伝子であるNeuroDとbetacellulinをHelper dependent adenovirus vectorに組み込んでマウスの静脈内に投与することで、肝臓内に膵ラ氏島様細胞塊が新生し、1回の遺伝子投与で数カ月以上に及ぶ血糖のコントロールが得られることを確認した。この細胞塊がインスリン、グルカゴン、ソマトスタチン、PPなどのホルモンを産生し、免疫電顕的に膵β細胞に特徴的な分泌顆粒を含むことが確認できた。この一連の研究の中で、動物を糖尿病にするだけで、肝臓、脂肪細胞、胸腺、脾臓、骨髄などにインスリン産生細胞が出現するという特異な現象を発見した。平成16年度の研究では、これらの細胞が出現するメカニズム、起源、病理学的意義等に関して詳細な研究をおこなった。 糖尿病のモデル動物としては、I型糖尿病モデルとしてSTZ投与、II型糖尿病モデルとしてob/ob、high fat diet動物を作成した。さらに、高血糖モデルとしてグルコースの腹腔内投与をおこなった。これらのモデル動物で共通して、インスリンまたはプロインスリン産生細胞が、骨髄、肝臓、脂肪組織などに出現した。従って、高血糖状態が引き金になって多臓器にプロインスリン産生細胞が出現するということがわかった。 次にこれらの細胞の起源を調べる目的で、各種マーカー染色をおこなった。これら多臓器に出現するプロインスリン産生細胞は、CD34,CD45,c-kit, Mac1,CD11c等の抗体で陽性に染色されたことより、骨髄由来の細胞であることが判明した。さらにTNFαが陽性に染色されることより、高血糖状態で出現するこれらの細胞が、肝臓や脂肪組織でおこる糖代謝の異常を引き起こしている可能性が強く示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)