DNA複製因子の機能解析からウイルス増殖制御機構解明へ向けて
Project/Area Number |
15659109
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Meiji University (2004) The University of Tokyo (2003) |
Principal Investigator |
吉田 健一 明治大学, 農学部, 講師 (20345036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井ノ上 逸郎 東京大学, 医科学研究所, 客員助教授 (00192500)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | Geminin / DNA複製因子 / EBV / 細胞周期 / DNA複製 / 相同組み換え / 癌 / MCM7 |
Research Abstract |
1.ヒト染色体複製開始におけるDNA複製因子の解析 ヒト大腸がん細胞株HCT116において、Gemininのエクソン2(APC/Cによる細胞周期依存的なタンパク分解に関与するDestruction boxを含む)を相同組み換えによりノックアウトした。この細胞を用いたアッセイから、細胞周期非依存的なGemininタンパクの存在が、MCMヘリケース遺伝子群のオリジンへの結合を阻害し、細胞周期G1期からS期への進行を阻害した。さらに、細胞内においてp53の活性化を認めた。これらはDNA複製因子であるCdt1の強制発現により緩和された。 DNA複製因子であるGeminin、Cdt1、MCM10およびTopBP1の発現制御を解析した。結果、転写因子E2Fによる活性化とpRbによる不活性化を認めた。これらプロモーター活性および内在性の発現は、培養細胞において血清飢餓によるGO期停止で減弱し、その後、血清添加により細胞周期がG1期からS期へ進行するのに同調して増強した。 2.EBVおよびHPVゲノム複製制御 上述したGemininエクソン2のノックアウト細胞において、エプスタイン・バーウイルス(EBV)の自律複製配列(OripおよびEBNA1)を有するプラスミドのコロニー形成能は低下した。低下したコロニー形成能は、Cdt1の強制発現により復活した。以上より、EBVの細胞内複製をGeminin/Cdt1が制御する事実を解明した。 ヒトパピローマウイルス(HPV)のE7タンパクの過剰発現がGemininおよびCdt1のプロモーター活性を約2倍に増強すると判明した。一方、HPVのE6タンパクによる活性増強は認められなかった。以上より、HPV感染により細胞内で発現したE7タンパクがpRBと結合することで、E2Fの機能が亢進しDNA複製因子の発現を増強させると推察される。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)