Project/Area Number |
15659130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
加藤 俊介 東北大学, 病院, 助手 (40312657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石岡 千加史 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (60241577)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ChIPアッセイ / p53 / 96穴プレート / 培養細胞 / SaOS2,SF126 |
Research Abstract |
まず、酵母を用いたp53機能解析法(FASAY法)にて確認した内因性に正常型p53を有する2種類の培養細胞(A549:肺癌細胞(嚢胞腺癌)、C32TG:悪性黒色腫細胞)、内因性に機能変異型p53を有する3種類の培養細胞(HSC-4:頭頸部腫瘍細胞(扁平上皮癌):R248Q、T.Tn:食道癌細胞(扁平上皮癌):V272M、Mewo:悪性黒色腫細胞:E258K)を用いて、前年度の研究で設定したクロマチン免疫沈降とPCR条件を用いて、p53の下流遺伝子とされる36遺伝子(40 PCR fragment)のプロモーター領域へのp53蛋白質の結合能について網羅的な解析を行なった。その結果、過去に報告されたp53蛋白質の標的配列を有する下流遺伝子であっても、細胞によってはDNAとの結合が観察されない遺伝子も認められた一方、変異型p53蛋白質であっても、HDM2によるネガティブフィードバックを受けないために過剰発現を起こしている細胞では、部分的にDNA結合能力を回復する可能性が示された。また、p53のstatusあるいは由来組織のどちらかが同一であっても、p53に対する免疫沈降法で共沈するDNA配列が異なることが観察された。これらの結果は既知の下流遺伝子が単離された過程が過剰発現系を用いていたため内因性のp53の本来の標的ではなかった可能性もあるが、もう一つの可能性としてp53は変異特異的、組織特異的な修飾因子により下流標的配列の使い分けを行っている可能性も示唆するものであった。今後、様々な培養細胞を用いて、p53蛋白質に対するクロマチン免疫沈降と網羅的なPCR法から得られたp53標的下流遺伝子群のプロファイルを作成し、組織型や抗がん剤感受性情報を含んだデータベースと組み合わせることで、p53蛋白質の転写活性化に関与する種々の因子や治療標的分子のスクリーニングに応用できるものと考えられた。
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