優位阻害型レチノイン酸受容体の肺特異的、時相特異的発現マウスの開発
Project/Area Number |
15659196
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
中村 浩淑 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 教授 (60164331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 茂和 国立大学法人浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (20303547)
須田 隆文 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助手 (30291397)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 肺癌 / レチノイン酸受容体 / レチノイン酸 / 優位阻害作用 / Cre-LoxP系発現ベクター / トランスジェニックマウス / サーファクタントC遺伝子 |
Research Abstract |
肺非小細胞癌ではレチノイン酸受容体(RAR)βの発現が低下し、これが癌化に関連する可能性がある。肺におけるレチノイン酸(RA)とその受容体の意義を明らかにすることが重要であるが、RA/RARは臓器発生に必須因子で、肺サーファクタント蛋白の産生にも関与するため、RARを破壊する単純なノックアウトマウスは致死的となる。そこで、正常RARに対し強力な阻害作用をもつ異常RARを、肺特異的かつ時相特異的にマウスに発現させる系の開発を試みた。正常RARに対し強い優位阻害作用を持つ異常RARα404XをCre-LoxP系発現ベクターに組み込み(pCALNL5-RAR404)、またtamoxifen(TAM)によりCre recombinase活性がオンとなる発現ベクターCre-ERTを、サーファクタントC遺伝子プロモーター下流に挿入した(SPC-Cre-ERt)。この系が正しく作動するかどうか確認するため、pCALNL5-RAR404とCre-ERTをCV1細胞に発現させた。TAM添加によりCre recombinaseが働き、Neo発現ユニットが切断されて異常RARα404が発現するのをウエスタンブロットで認め、細胞レベルで異常RARがたしかにコンディショナルに発現することを確認した。次いで、pCALNL5-RAR404遺伝子とSPC-Cre-ERt遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作成した。8匹のマウスが得られたので、TAMによって異常RARα404が実際に肺組織に産出されるか否かを、2匹にTAMを腹腔内投与して検討した。抗FLAG抗体を用いたウエスタンブロットで、正常対照とは異なるバンドが50KD付近に発現することを認めた。これまでの実験から、異常RARの肺特異的、時相特異的発現マウスの開発は、可能であろうと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)