分子標的、分化誘導甲状腺がん遺伝子治療にむけた基盤研究
Project/Area Number |
15659223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Endocrinology
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山下 俊一 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30200679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 裕幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (80237635)
大津留 晶 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (00233198)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 甲状腺がん / 分子標的 / 分化誘導 / 遺伝子治療 / STI571 / STI1571 |
Research Abstract |
C-Abl特異的阻害剤STI571によるヒト甲状腺がん細胞の増殖抑制作用を解析し、アポトーシスではなく細胞に老化様の変化が誘導されることを明らかにした。この老化現象は、STI571で誘導されるp21、p27の発現増強作用によるものであると考えられた。BRAF遺伝子の突然変異が甲状腺癌で高頻度(約30%)にみられることを見いだした。さらに解析の結果、この遺伝子異常を伴う甲状腺癌細胞でMAPK経路が持続的に活性化されていることを確かめた。またこの変異により細胞の形質転換がおこることを明らかにした。この研究を展開し、この研究期間中に、BRAF遺伝子変異と甲状腺癌の組織型および病期との間の関連性について臨床データを基に検討した。BRAF遺伝子変異解析をおこなうことで診断及び予後予測に応用できるか評価した。その結果BRAF変異は、臨床病期と相関が見られ報告した。さらに、BRAF遺伝子変異の結果、細胞内MAPK経路が活性化された甲状腺腫瘍に対して分子標的治療として、BRAF変異がある腫瘍では、NF-kBの活性化がみられることより、甲状腺未分化癌に対するNF-kB阻害剤の効果をin vitroとin vivoで調べたところ有意な増殖抑制がみられ分子標的治療薬としての臨床使用が期待された。さらに新規NF-kB阻害剤である低分子量のDHMEQを用いて甲状腺がんに対する効果を調べたところ、単独あるいは放射線と組み合わせることによりアポトーシス誘導効果がみられ今後臨床応用されることが期待された。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)