アデノウィルスの遺伝子産物E1A発現プラスミドを用いた悪性脳腫瘍の治療法の開発
Project/Area Number |
15659342
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河内 正人 熊本大, 助教授 (70178218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 茂敏 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (60332871)
森岡 基浩 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (20295140)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 悪性脳腫瘍 / 膜型チロシンキナーゼ / EGFレセプター / 標的治療 / E1Aプラスミド |
Research Abstract |
膜型チロシンキナーゼのHER-2/neuの高発現は乳癌や卵巣癌など多くの癌でみられ、E1Aはこれらの癌に対してHER-2/neuの発現を抑制することで抗腫瘍効果を持つ。悪性脳腫瘍では同じ膜型チロシンキナーゼであるEGFレセプターの高発現が、高い増殖能や浸潤能に関与していると考えられているため、脳腫瘍患者からの摘出腫瘍サンプルにおけるEGFレセプターの遺伝子発現と蛋白発現を解析した。遺伝子発現はサザンブロッティング法、蛋白発現は坑EGFレセプター抗体を用いた免疫組織染色にて検討した。EGFレセプター遺伝子の高発現は46%の神経膠芽腫患者にてみられ、そのうち98%に蛋白の高発現がみられた。免疫組織染色では、リガンド非依存的に活性化している変異型EGFレセプター(EGFRvIII)の発現が、遺伝子高発現患者の45%に確認された。EGFレセプター遺伝子の高発現は神経膠芽腫患者の独立した予後因子になっており、遺伝子発現解析の結果とともに報告した。次にE1Aの悪性脳腫瘍に対する増殖抑制および浸潤能抑制効果を解析するために、野生型及び変異型のE1Aの発現プラスミドを悪性脳腫瘍由来の培養細胞株(U87MG)に導入し、恒常的EIA発現細胞株を樹立中である。さらにU87MG細胞に正常型または変異型EGFレセプターを恒常的に発現した二つの細胞株を入手し、それぞれの発現を抗EGFレセプター抗体による蛍光免疫染色にて確認した。今後これらの培養細胞株にもE1Aの発現プラスミドを導入し、恒常的E1A発現細胞株を樹立する予定である。また海外協力者との共同研究にて、癌細胞においてE1Aが細胞周期制御因子であるp21^<WAF1/CIP1>の発現をそのpromoterを活性化することで誘導することを明らかにし、報告した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)