破骨細胞分化阻止因子(ODIF)のクローニングと生理的役割の解析
Project/Area Number |
15659445
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中道 裕子 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助手 (20350829)
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助手 (90329475)
小澤 英浩 (小沢 英浩) 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (60018413)
小林 泰浩 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 助教授 (20264252)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 破骨細胞 / 破骨細胞分化阻止因子ODIF / OPG欠損マウス / BMP / 可溶性RANKL / 異所性骨化 / F4 / 80陽性マクロファージ / 石灰化硬組織 / 破骨細胞分化阻止因子(ODIF) / OPG / RANKL / 骨芽細胞 / 異所性骨形成 / マクロファージ / 活性型ビタミンD_3 |
Research Abstract |
未知の因子"破骨細胞分化阻止因子ODIF"が、破骨細胞の出現部位を決定するという仮説を証明しようと以下の実験を行りた。OPG欠損マウスでは骨吸収と骨形成が共に亢進し、血中の可溶性RANKL値が著しく高値を示す。そこで、OPG欠損マウスにBMPを移植し、異所性骨化に伴う破骨細胞形成を詳細に解析し、以下の結果を得た。 (1)移植一週目の移植片にTRAP陽性の破骨細胞様多核細胞が多数出現した。このTRAP陽性細胞の出現は、石灰化に先立つもので、OPG欠損マウスにおいてとりわけ多かった。TRAP陽性細胞はALP陽性細胞に近接した部位にのみ認められた。(2)血中RANKL値が高値を示すOPG欠損マウスにおいても、BMPを含まないペレットでは破骨細胞を誘導できなかった。しかし、BMPを含まないペレットにも破骨細胞前駆細胞であるF4/80陽性マクロファージは多数出現した。(3)OPG-FcをBMPペレットに添加するとF4/80陽性マクロファージの出現には影響を与えなかったが、破骨細胞の分化は完全に阻害された。(4)BMPを含むペレット周囲の細胞にRANKLの発現が認められた。(5)電子顕微鏡所見より、骨芽細胞様細胞は突起を伸ばし、破骨細胞前駆細胞を取り囲み分化を促している様子が示された。 以上の結果より、BMPが誘導する異所性骨組織における破骨細胞誘導は、骨組織の石灰化に先立って起こった。破骨細胞形成には石灰化硬組織が必要ではなく、BMPにより誘導された骨芽細胞が破骨細胞形成を支持する可能性が示された。また、ODIFの発現が低下して破骨細胞が誘導されるというよりも、局所で発現するRANKLが破骨細胞の発現部位を決める可能性が示された。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)