Project/Area Number |
15659457
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菊池 雅彦 東北大学, 病院, 教授 (60195211)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩松 正明 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30343031)
阿部 一彦 東北福祉大学, 総合福祉学部, 教授 (40151089)
阿部 昌子 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (30175905)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 痴呆 / 軽度認知機能障害 / MMSE / QOL / 費用効果 / 歯科介入 / アンケート調査 / ガイドライン / 唾液コルチゾール |
Research Abstract |
これまで、本研究により痴呆患者ならびに痴呆予備軍とされる軽度認知機能障害患者では、正常者と比較して、現在歯数が少なく、また欠損歯があっても補綴治療を受けない傾向にあり、歯科受療行動も消極的であることが明らかになった。したがって、痴呆患者に対して積極的な歯科介入の必要性が示された。 また、要介護高齢者のための医療・介護に携わる職種の人を対象に実施したアンケート調査から、一般患者と比較して重度の痴呆患者では、口腔衛生状態が悪く、口腔清掃や義歯使用が難しいと考えている人が多く見受けられた。しかしながら、多数の人は痴呆患者が歯科治療を嫌がる場合でも治療を行うべきであり、歯科治療により痴呆患者のQOLは向上されると考えていた。したがって、重度の痴呆患者においては口腔清掃や義歯使用が困難であっても、歯科治療を実施することが患者のQOLの向上につながることが示唆された。 今年度は、施設入所の痴呆患者を対象に実施した訪問による義歯治療の予後調査を行い、費用効果の観点から歯科介入の要件を検討したところ、痴呆患者においても、すでに義歯を使用していた患者の場合は新義歯がスムーズに受け入れられたが、数年間義歯を使用していない患者の場合には、新義歯の製作のみならず、完成後の義歯使用もきわめて困難である傾向が示された。 以上の結果を総括すると、痴呆患者に対しては、たとえ抵抗があってもQOL向上のために口腔ケアや齲蝕・歯周病治療を積極的に実施すべきであるが、義歯治療の場合に限定すると、義歯使用経験によって新義歯製作を実施するか否かを決定することが妥当であると結論された。
|