咀嚼運動調節機構の解明に向けて-GABA(A)受容体の内在化システムを探る-
Project/Area Number |
15659495
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthodontic/Pediatric dentistry
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
赤坂 徹 明海大学, 歯学部, 助手 (60316263)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 咀嚼運動 / 三叉神経中脳路核 / 逆行性染色 / 筋紡錘 / 歯根膜 / GABA(A)受容体 / 内在化 / 免疫組織化学染色 / ニューロン / ジアゼパム / ムシモール |
Research Abstract |
本研究は未だ不明な点の多い、咀嚼運動の調節機構について神経伝達物質の受容体の変化を通じて、明らかにすることを目的に立案されたものである。咀嚼運動は咀嚼筋の筋紡錘による伸展感覚と歯根膜の圧受容器によってその調節がなされている。三叉神経中脳路核ニューロンはこれらの感覚の一次ニューロンであるが、ニューロンの細胞体が中脳内で核群を形成しているために、筋紡錘を支配するニューロンか、歯根膜を支配するニューロンなのかを明確に識別し検討を加えていく必要性は高いと考えられる。今回、咬筋神経を実体顕微鏡下に明示し10%デキストランローダミンを逆行性に三叉神経中脳路核に存在する細胞体に逆行性に取り込ませた。逆行性に取り込ませることで、(1)咬筋神経由来の細胞体を示すことができる。(2)細胞体の外形を明示することができる。という2つの目的を達成することができた。また、三叉神経中脳路核ニューロンにおいてはGABA(A)受容体が豊富に発現しているが、このGABA(A)受容体はアゴニストと結合した後に細胞内に取り込まれる、内在化現象を生じ、この内在化現象が咀嚼運動の特異性に関わっている可能性が考えられた。このため、アゴニスト投与後のラットの三叉神経中脳路核ニューロンでのGABA(A)受容体の存在について免疫組織学的手法を用いて検討した。その結果、アゴニスト投与のラットではGABA(A)受容体のシグナルが減少していた。この結果から、アゴニストと結合したGABA(A)受容体は内在化を生じ、細胞内で分解されるなどの変化を受けていることが示唆された。これらの結果はJournal of Oral Biosciencesにて発表した。(2004.2月)また、下顎臼歯歯根膜よりテトラメチル・ローダミンBを取り込ませ、歯根膜を支配する三叉神経中脳路核ニューロンの細胞体についても同様に逆行性に染色した。この結果、歯根膜支配の三叉神経中脳路核ニューロンについても同様な検討が可能になると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)