蛋白質のネオ・ダーウィニズム的進化戦略に基づく革新的PEGylation法の確立
Project/Area Number |
15680014
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | National Institute of Health Sciences (2004) Osaka University (2003) |
Principal Investigator |
堤 康央 国立医薬品食品衛生研究所, 基盤研究第二プロジェクトチーム, 副プロジェクト長 (50263306)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥30,420,000 (Direct Cost: ¥23,400,000、Indirect Cost: ¥7,020,000)
Fiscal Year 2004: ¥14,690,000 (Direct Cost: ¥11,300,000、Indirect Cost: ¥3,390,000)
Fiscal Year 2003: ¥15,730,000 (Direct Cost: ¥12,100,000、Indirect Cost: ¥3,630,000)
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Keywords | ファージ表面提示法 / 腫瘍壊死因子 / 薬物送達法 / バイオコンジュゲーション / ペギレーション / 蛋白療法 / プロテオーム / 創薬 / 蛋白質工学 / プロテオーム創薬 / 機能性人工蛋白質 / ライフサイエンス / ゲノム |
Research Abstract |
本研究は、宿主のガン免疫応答や直接的な抗腫瘍作用、腫瘍血管新生抑制作用を強力かつ安全に誘導できる機能化腫瘍壊死因子(TNF)を新規創出することを通じて、医薬価値に優れた機能性リジン欠損ミュータントを創出したうえで、さらにこれら機能性リジン欠損ミュータントを用いることで初めて可能となる、革新的PEGylation法を構築しようとするものである。平成15年度までに、独自のファージ表面提示法を駆使した機能性人工蛋白質の創出システムを開発し、これを利用することでwild型と比較して、血中滞留性やレセプター親和性に優れ、10倍もの生物活性を持ったリジン欠損TNFを創出することに成功した。このリジン欠損TNFは、現存するTNF誘導体の中で、最も比活性に優れたものである。本年度はこのリジン欠損体に対するN末端アミノ基への部位特異的バイオコンジュゲーションを試み、1)従来までのランダムなバイオコンジュゲーションの問題点(比活性低下と作製されたバイオコンジュゲート体の不均一性)を一挙に解決できること、2)TNFの抗ガン蛋白質としてのポテンシャル(宿主ガン免疫活性化能・腫瘍血管の選択的傷害能・ガン組織血管透過性の亢進能・直接的な腫瘍細胞障害能・安全性・生体内動態)が著しく向上できることなどを新たに見出した。本研究成果は、近未来的にTNFによるガンに対する蛋白療法や遺伝子治療、さらにはワクチン療法に加え、TNFの選択的なガン組織血管透過性亢進活性を利用したガン化学療法剤の腫瘍組織への効率的デリバリーなど、ガン治療領域におけるTNF療法の安全性と有効性を確保し、その医薬品開発を推進するだけでなく、疾患プロテオミクスや疾患ゲノミクスなどの昨今のライフサイエンス研究で見出されるであろう「医薬シーズとなる種々生理活性蛋白質・ペプチド」等の医薬品化に必須となる創薬療戦略を提示するものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)