細胞形態・機能調節のための細胞-材料相互作用のナノバイオメカニクス研究
Project/Area Number |
15680015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木戸秋 悟 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (10336018)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥23,660,000 (Direct Cost: ¥18,200,000、Indirect Cost: ¥5,460,000)
Fiscal Year 2004: ¥7,670,000 (Direct Cost: ¥5,900,000、Indirect Cost: ¥1,770,000)
Fiscal Year 2003: ¥15,990,000 (Direct Cost: ¥12,300,000、Indirect Cost: ¥3,690,000)
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Keywords | 細胞バイオメカニクス / 細胞-材料相互作用 / 細胞形態制御 / 原子間力顕微鏡 / NO産生 |
Research Abstract |
本研究では、細胞-材料相互作用のナノレベルでのバイオメカニクスの理解を押し進め、細胞形態・機能を調節する細胞外環境・材料のメカニカルな条件制御に基づく分子設計指針の拡充を目的とした。一分子観察用超微弱光検出蛍光顕微鏡と原子間力顕微鏡、および顕微分光器のカップリングシステムを応用し、(a)細胞の形態決定に関わる力学的諸要因の定量(膜弾性・膜張力・細胞骨格構造・細胞接着力等)を行い、細胞膜の粘弾性分布と細胞骨格分布の相関解析を進めるとともに、(b)種々のモデル基材・マトリックスの表面特性・力学的特性のナノレベルでの設計と評価、および(c)細胞-材料相互作用の力学的側面からの系統的解析を組み合わせ、細胞形態・機能調節に関わるナノメカニクス要因の総合的解析・有機的理解を目指した。今年度は(a)に関する初年度の成果を踏まえ、次段階として(b)および(c)の課題に取組み、よく制御された力学特性および表面特性を持つ材料表面上での細胞接着形態・機能制御のナノバイオメカニクスを調べた。具体的には、鎖長・密度をよく制御した感温性ポリマーのグラフト表面および微視的粘弾性をよく制御したハイドロゲル表面等の人工細胞外マトリックスを作製し、それらのマトリックスの力学的特性の設計・制御が細胞の接着・伸展特性に与える影響をナノスケールのメカニクス定量法を活用して系統的に解析した。マトリックスの表面における弾性率分布と表面形状の関係、および弾性率レベルと細胞接着性の相関の解析結果から、細胞の接着・伸展には必要なマトリックス表面の硬さ・弾性率・形状条件が見出された。本研究の成果は、組織工学細胞外マトリックス・骨格基材の微視的力学特性設計に対する有効な基礎指針を与えるものと期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)