Budget Amount *help |
¥22,360,000 (Direct Cost: ¥17,200,000、Indirect Cost: ¥5,160,000)
Fiscal Year 2005: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2004: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2003: ¥9,750,000 (Direct Cost: ¥7,500,000、Indirect Cost: ¥2,250,000)
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Research Abstract |
前年度までにおこなってきたテストフィールドにおける地震観測を継続して行い,今後の解析での利用も考慮して,得られたデータのデータベース化を行った。前年度までに,短周期領域で利用可能な地盤構造推定のための移動を伴わない「省力化アレー観測法」を開発したが,今年度は,やや長周期領域での適用可能性について検討した。その結果,脈動領域の微動であっても伝播方向の非定常性がある程度認められることがわかり,その事を利用して比較的長時間の観測をする事で2〜3秒程度の周期帯までは,移動を伴わない「省力化アレー観測法」が利用可能であることを確認した。また,地盤構造の推定精度を高めるために第一年度におこなった重力探査と昨年度までに行ってきた微動探査法を併合処理するアルゴリズムを開発し,これにより,密度構造および速度構造を同時に満足する,より物理的に適切な地盤構造モデルを推定可能であることを数値実験と実データから確認した。 一方,観測記録を用いることで波動場を合理的に内挿する手法についても検討を行った。観測によって得られた実際のスペクトルをもとにして非定常な波動場を推定するためのアルゴリズムを開発し,数値実験を通して確認した。場の不確定性を評価する方法について,スペクトル有限要素法の考え方を差分法に適用する事で,簡単なモデルの場合は適当なスペクトルをもとにある程度までは計算可能である事を確認したが,計算誤差の蓄積などの問題が大きく必ずしも十分な精度での計算結果を得るには至らなかった。この問題については,今後も検討が必要であると考えている。
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