絶縁体上SiGe仮想基板の形成機構の解明と高機能電子デバイスへの応用
Project/Area Number |
15686013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宇佐美 徳隆 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20262107)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥25,870,000 (Direct Cost: ¥19,900,000、Indirect Cost: ¥5,970,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2003: ¥21,060,000 (Direct Cost: ¥16,200,000、Indirect Cost: ¥4,860,000)
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Keywords | 歪みSi / SOI / MOSFET / SGOI / SiGe / 顕微ラマン / 歪み分布 / 状態図 |
Research Abstract |
SOI技術と歪みSi技術を組み合わせた歪みSOI-MOSFETは次々世代のデバイスとして期待されている。そのための基盤材料として、絶縁体上にSiGe単結晶を有するSiGe-on-insulator(SGOI;絶縁体上SiGe仮想基板)の作製技術の確立が極めて重要である。昨年度の研究において、SOI基板上へのGe膜の成長と熱処理に基づく簡便な手法を提案し、均一な組成を有し、かつ歪み緩和率が高い良質なSGOIの作製条件として、Si-Ge状態図の固相線を超えない範囲のなるべく高い温度で、長時間熱処理することが有効であるという知見が得られた。本年度は、ガスソースMBE装置を利用して、SGOI上に、歪みSi薄膜の成長を試みた。具体的には、熱処理時のキャップ層であるSiO_2膜を溶液により除去した後、MBE装置に導入し、高温下で原料ガスのジシランを供給することにより歪みSi薄膜を成長した。比較試料として、従来のSi基板上の厚膜成長によるSiGe仮想基板上のSi薄膜成長も行い、顕微ラマン分光により歪み分布の評価を行った。 その結果、従来の仮想基板上の歪みSi薄膜中には、SiGe/Si界面におけるミスフィット転位に起因するクロスハッチパターン状の歪み分布が存在するのに対し、SGOI上では、歪み揺らぎが大幅に抑制されていることがわかった。ラマンスペクトルのピーク位置の解析から、歪みSi薄膜中の歪み揺らぎの起源が、SGOI上では、SGOIにおける組成揺らぎであり、SiGe仮想基板上では、SiGe中の歪み揺らぎであることが明らかになった。SGOIにおける組成揺らぎは、成長条件により、更なる抑制が可能であると予想され、本手法で提案するSGOI基板は、高移動度歪みSOI-MOSFET作製に有用であることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)