マルチスケールモデルによる無機材料とRC構造工学のシステムインテグレーション
Project/Area Number |
15686019
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil engineering materials/Construction/Construction management
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石田 哲也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (60312972)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥27,820,000 (Direct Cost: ¥21,400,000、Indirect Cost: ¥6,420,000)
Fiscal Year 2004: ¥11,570,000 (Direct Cost: ¥8,900,000、Indirect Cost: ¥2,670,000)
Fiscal Year 2003: ¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
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Keywords | 水分等温線 / 炭酸化 / 塩分固定化 / 空隙構造 / 収縮・クリープ / 耐久性能 / イオン移動 / 熱力学 / 塩分平衡 / リーチング / 耐久性 / 細孔構造 |
Research Abstract |
本年度得られた成果は以下に列挙される. 1.本研究で提案する劣化予測手法を実構造物に適用するため、既存の炭酸化反応モデルの高度化を図った。具体的には、炭酸化前後の空隙構造変化を反応理論に基づき定式化し、さらに気体移動・イオン平衡・反応速度に関する数理モデルを温度変動条件で適応可能とした。本手法を用いて実験室環境における促進試験と、実環境下での炭酸化進行の関連(時間上の縮尺)を得ることができた。 2.水分子一個に相当する層間水、およびナノ〜マイクロメートルの細孔内に存在するゲル水・毛細管水に対して、液状水-水蒸気の平衡関係を任意の温度条件下で記述することに成功した。また、それらの水分状態と若材齢コンクリートの力学的特性を直結することで、様々な乾湿・荷重履歴下における体積変化・変形の時間依存挙動が追跡可能となった。 3.既存の空隙構造形成モデルの精度向上、ならびに適用範囲の拡張を試みた。具体的には、生成される水和物の固有空隙率および分布状態を温度条件にあわせて変化させ、低温〜高温下で形成される細孔構造の差異を表現することに成功した。また、新たにポルトランダイトとC-S-Hゲルのキャラクターを別々に取り扱うこととした。これにより種々のセメントまた混和材を添加した際の空隙構造形成を適切に表現できるようになった。 4.セメント系複合材料のみならず地盤材料を含む多孔体中のカルシウムイオン移動・平衡モデルを導入した。移動モデルは空隙構造に起因する屈曲度と収れん度を考慮し、また平衡モデルは水和モデルと直結することで、使用材料および水和度に応じて動的に変化するモデルを採用している。 5.前年に引き続き、高炉スラグ微粉末ならびにポゾランを使用した系における塩分平衡特性について検討した。混和材を使用した際には、水和物のキャラクターが大きく異なることで、吸着性状に顕著な差が見られることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)