遷移金属ボロシリサイドと関連化合物の機能材料としての基礎物性
Project/Area Number |
15686028
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 和博 京都大学, 工学研究科, 助教授 (60303856)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥27,040,000 (Direct Cost: ¥20,800,000、Indirect Cost: ¥6,240,000)
Fiscal Year 2004: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2003: ¥22,750,000 (Direct Cost: ¥17,500,000、Indirect Cost: ¥5,250,000)
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Keywords | 遷移金属シリサイド / 耐酸化コーティング / 相変態 / 拡散 / 熱膨張 / 弾性率 / 電気伝導 / 熱伝導 / 熱電能 |
Research Abstract |
今年度は、1)昨年度実施したコーティング材料としての機能の改善方法と、2)遷移金属ボロシリサイドの構造異方性と弾性や熱膨張との関係(本研究では、構造異方性を低減し熱歪などを低減する方向に考える)について関連化合物の基礎物性を調べた。 1-1)実用的な見地から、コーティング基材としてMo_5SiB_2+Mo二相共晶合金を用いていたが、MoSi_2コーティング層および拡散層の形成の速度論、拡散層中の相互拡散について定量的に明らかにするため、基材の母相(Mo_5SiB_2)とMoSi_2それぞれ単結晶を用いた拡散接合材を作製し、反応拡散の機構を解明した。その機構解明により、どの元素を多く界面に注入すると、酸化中の高温保持時の相変態においてMoSi_2コーティング層の消耗が抑えられるかを予測・実験で検証した(下記参照)。 1-2)Mo_5SiB_2とMoSi_2との反応拡散では、Mo_5SiB_2+Mo二相共晶合金とMoSi_2との反応拡散と比較して、反応拡散層の構造が異なる。詳細は論文を参照されたい。MoSi_2コーティング層の消耗を低減するという観点では、反応拡散層であるMo_5Si_3(B)層を形成するために必要なSiの供給元(供給量)が、Mo_5SiB_2とMoSi_2との組合せにすることで増加する。また、パック・セメンテーションにより、Mo_5SiB_2/MoSi_2界面に拡散対より高濃度のB原子を注入でき、そのB原子により、Mo_5Si_3(B)層を形成するために必要なSi供給量が増加する。それはMoSi_2コーティング層以外の供給元からとなる。従って、MoSi_2コーティング層の消耗が抑えられ、寿命が増加する。 2)上記で出てきたMo_5Si_3は複雑な結晶構造を有し、その特性は結晶方位による結合の特徴の差異により異なってくる。本研究では、これまでの他の研究者からの報告も考慮し、Mo_5Si_3のMoを他の遷移金属元素で置換することにより、熱膨張および弾性の異方性の変化を調べた。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)