水溶液中の有機ハロゲン化合物類の溶解度と固体粒子への吸脱着挙動
Project/Area Number |
15686038
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Recycling engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴田 悦郎 東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (70312650)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥24,570,000 (Direct Cost: ¥18,900,000、Indirect Cost: ¥5,670,000)
Fiscal Year 2004: ¥9,620,000 (Direct Cost: ¥7,400,000、Indirect Cost: ¥2,220,000)
Fiscal Year 2003: ¥14,950,000 (Direct Cost: ¥11,500,000、Indirect Cost: ¥3,450,000)
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Keywords | ダイオキシン類 / 水溶解度 / ジェネレータカラム / 溶解エンタルピー / COSMO-RS |
Research Abstract |
ダイオキシン類の水溶液中の飽和溶解度および吸脱挙動の実測例は、社会的要求度の割には非常に少ない。しかも、難処理廃棄物の水洗処理の際に必要となる、塩類を含んだ系や酸、アルカリを含んだ水溶液での実測値は国内外ともにほとんど見当たらず、早急に測定値が求められている。そこで、本研究では、種々の塩類を含む水溶液中での有機ハロゲン化合物類の溶解度測定とそれらの水溶液中における物理化学的挙動に関して調査した。さらに、分子軌道法による水溶液中での溶質分子の電子状態計算から溶解度の推算を行い、実測値との対応を調べた。 ジェネレータカラム法により3種のクロロベンゼン類、ビフェニルおよび8種のダイオキシン類の水溶解度の測定を行った。測定結果より、水溶解度と置換塩素数間に線形的な相関関係が見られた。水溶解度の温度依存性を5〜55℃を測定し、溶解エンタルピーを導出した。また、NaCl、KClおよびCaCl_2水溶液中(0-0.8mol/L)の水溶解度を測定し、以下のような塩析効果が得られた。K^+<Na^+<Cl^<2+>。 COSMO-RS法により水溶解度を計算予測した。COSMO-RS法とは、連続誘電体モデルで分子軌道計算を行い、混合溶液中の分子間の相互作用エネルギーを見積もり、物性値を推測する方法である。その結果、室温の溶解度および温度依存性に関して、測定値と計算値間に良い整合性が得られ、多種異性体に渡る残留性有機汚染化合物の溶解度計算予測に利用できることがわかった。また、塩化物水溶液中の溶解度に関しても、強イオン性化合物に対してはモデルの改良が必要だが、COSMO-RS法によるある程度の予測の可能性が示された。また、フラスコ法により水中でのクロロベンゼン類のシリカ粉末および活性炭への平衡吸着量を測定し、粉末比表面積と吸着量の関係を得た。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)