Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
本研究では社会シミュレーションの妥当性を向上させるために,本年度は計画通り次の2つを実施した.具体的な実施内容は次のとおりである. (1)ゲーミング・シミュレーションとの結果比較分析 異文化の違いを体験する「バルンガ」というゲーミングを例題に,被験者実験とエージェントに基づくシミュレーションの結果を比較分析した.具体的は,集団の状態を3つの状態(価値吸収状態,価値分離状態,集団適応状態)に分け,それぞれを比較したところ,すべてにおいて被験者実験とエージェントに基づくシミュレーションの結果が同じになった.これより,本研究で用いたエージェントのモデル化は人間の行動と類似の結果の導出を可能にし,社会シミュレーションにおいて妥当性を向上させることに貢献していることが分かった(詳しくは,計測自動制御学会,システム・情報部門学術講演会2004などで発表している). (2)妥当性検証のためのツールキット構築 エージェントの内部モデルの変更によって社会シミュレーションの結果の妥当性を調べる方法論を考案し,その候補となる内部モデルを模索した.具体的には,エージェントの学習メカニズム(厳密には,Q-learningとSarsaという強化学習)に焦点をあて,それらを変更することによって社会シミュレーションの結果が異なるかどうかを検証するためのシステムを開発した.これらの一部はツールキットとして構築されている(詳しくは,The First Joint Workshop on Multi-Agent and Multi- Agent-Based Simulation (MAMABS'04)などで発表している).
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