Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本研究の目的は,セキュリティやマーケティングに役立てるために,画像処理技術を用いて大規模な屋内・屋外施設での人物の位置を提供し,カメラ設置箇所のみならずそれ以外の場所であっても,その動向を認識するシステムを開発することである. 本年度の研究実績は,以下の二つである.まず一つ目は,前年度作成した,複数のカメラ映像中の人物認識を行い異なる映像間で同一人物かどうかの照合を行うシステムを,さらに拡張した.このシステムは,映像中の人物の抽出とその人物の情報を実時間で取得し,ネットワークを経由して中央処理サーバに転送する.サーバではそれらの情報を統合して,どの人物がどのカメラ映像中に現れたのかを,画像認識技術を用いて照合する.この照合のための理論的な枠組みを確率論により構築し,最適な人物照合を実現するアルゴリズムを導出した.これは,カメラ映像間の色や輝度,照明の変化による特徴量の変化を,キャリブレーションにより吸収することができる.また複数の人物の特徴量を用いる照合方法を導出し,新たな情報を容易に追加することができるシステムを実現することができた. 二つ目は,屋外に設置した固定カメラの映像から,交差したり追い越したり隣り合って歩く等,画像内に複数存在する人物を追跡し,その歩行する経路の予測を行う手法を開発した.この手法は固有空間法を用いて人物の移動軌跡を学習し,部分的な情報を元に将来の軌跡を予測することができる.また同時に,人物がどの歩行経路をたどるのかの推定を行うことが可能となった.また,固定カメラの映像に写る,認識に悪影響を与えるような障害物体を除去するための手法を考案した.これは,特殊な場合の周期的な遮蔽物体と,一般的な形状の遮蔽物体の両方について,そのモデル化を行い,認識を行うものであり,多数の実画像を用いた実験で良好な結果を得た.
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