Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本年度はロバスト推測に関連した研究が大幅に進むことになった.これまでのロバスト推定の目的は,外れ値が存在するときに,その外れ値の影響が潜在的バイアスに響かないような方法を提案することにある.これまでは,外れ値の割合が小さい場合には,影響関数という道具を使うことで潜在的バイアスが十分に小さくなることを保証していた.外れ値の割合が大きい場合には,破局点という道具を使うことで,潜在的バイアスが爆発しないことを保証していた.つまり,外れ値の割合が大きい場合に潜在的バイアスを十分に小さくできるような方法は,これまでは何もなかった.そのような方法を提案するに至った. そのようなロバスト推定法は,方法自体は既に提案されてはいた.しかしながら,外れ値の割合が大きい場合に対する観点が全くなく,あまり注目を浴びていなかった.それに新しい光を射したのが,この研究の独創的な点である.そのような観点の転換を図ることで,外れ値の割合が小さい場合も大きい場合も,統一的に議論することができて,それまでに何となく気持ち悪かった影響関数の議論の欠点をはっきりと指摘することもできた.さらに,議論されているロバスト法は,ある意味でのピタゴリアン関係をみたしており,外れ値の影響が自動的に無視される機構を,非常にクリアに提示できる.さらに,指数型分布族に関しては,推定値を得るための簡単なアルゴリズムを提示することができる.そして,驚くべきことに,幾つかの常識的に考えられる想定の下では,好ましい性質をもつロバスト推定法は,ある意味では,提案したもの以外にないということまで証明できる. なお,論文一編は2005年度中JSPIに受理されているが,出版は来年度中と思われる.また,上述している内容は,現在投稿中である.
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