第一次視覚野における両眼視差情報の処理伝達回路の解明
Project/Area Number |
15700258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 宏喜 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 助手 (40335386)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2004: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Keywords | 両眼視差 / ネコ視覚皮質 / 両眼性受容野 / 模様特徴 / 視覚情報処理 / 神経回路 / 多電記録 |
Research Abstract |
ネコ第一次視覚野(17野、18野に相当する)における両眼視差情報の伝達機構を解明するために、これらの領野の細胞の両眼視差応答を数多く記録し、これまでに以下の成果を得た。 (1)これまで、輝度特徴(表面の明るさが周りと異なる特徴)の両眼視差情報を伝達する細胞は数多く発見されてきたが、輝度以外の特徴の両眼視差情報を伝える細胞の存在については不明であった。われわれは今回、18野の1群の細胞が、模様特徴(表面の模様が周りと異なる特徴)の両眼視差を伝達していることを発見した。これらの細胞は、輝度特徴にたいしても、よく似た視差情報を伝達しており、手がかりに依存せずに、両眼視差情報を伝達する役割を果たしていることがわかった。この成果は、2006年度にJ.Neuroscience誌に受理され、まもなく刊行される。また、2003年度の視覚科学フォーラム(大阪)、日本神経科学学会(名古屋)および、北米神経科学学会(New Orleans)で報告をおこない、さらに、2004年度のオーストラリア神経科学会シンポジウム(Melbourne)にて招待講演を行った。 (2)昨年、輝度特徴および模様特徴に両方に両眼視差感受性を示す細胞が、どのような受容野機構で、そのような感受性を獲得しているのかを検討した。その結果、これらの細胞は、左右両眼において、形のよく似た輝度特徴と模様特徴を検出するための受容野を持っており、左右の受容野で検出した信号を線形に足し合わせることによって、2種類の特徴にたいし、よく似た両眼視差選択性を示すことがわかった。この成果は、2005年度の日本神経科学学会(横浜)および、北米神経科学学会(Washington)で報告をおこなった。この成果は現在、論文執筆中である。 (3)両眼視差情報を伝達するためのネットワーク特性を解明するために、機能的に結合した細胞ペアから活動を記録し、それらの視差応答プロファイル(両眼性受容野構造)を詳細に比較することを試みているが、機能的結合を有する細胞数の不足のため、まだ十分な成果を出すにはいたっていない。しかし、今後も、このような細胞ペアからの記録を試み、さらに検討を続ける予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)