骨粗鬆症におけるin vivoでの骨質評価-高分解能CT、有限要素法、光造形システムを用いた微細構造評価-
Project/Area Number |
15700333
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬渡 太郎 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (60335974)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2003)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 微細構造 / 連結性 / Vit.K2 / Alendronate / in vivo / 薬効判定 / BMD |
Research Abstract |
現在平面分解能は世界最高レベルといえる、臨床用高分解能CTを用いて、閉経後骨粗鬆症患者、ステロイド剤内服、および関節リウマチ等の骨量減少を来す疾患を有する患者を対象に100名以上を初回撮影終了し、半数以上は治療薬物投与開始後6ヶ月以上経過後の経時的観察を終了した。同時に骨減少を来した疾患、例えば、原発性骨粗鬆症、ステロイド性骨粗鬆症、あるいは、関節リウマチや糖尿病についての臨床的評価、DXAによるBMD計測、血清学的マーカー、すなわち血清オステオカルシン濃度、骨型ALP濃度、および尿中デオキシピリジノリンの評価を行った。また内服薬や閉経時年齢等、修飾因子についても調査しておき、後の多変量解析に備えている。 CTの立体情報はワークステーションに運び、Local thresholding法を用いて二値化、ノイズ除去を行い、いわゆるpurified volume dataを作成した。データの転送については、現在、東芝フォーマットのCT raw dataをDr.Viewフォーマットに変換して転送する方法を確立しているが、DICOMフオーマットでの入出力も対応可能とした。これにより将来のmulti-sliceCT等のデータにも対応可能と考えられる。三次元データからは、海綿骨領域を抽出し、骨量、複雑性、連結性をBV/TV、フラクタル次元、連結性密度を用いて定量的に評価した。フラクタル次元は三次元Box-counting法、連結性密度は位相幾何学的手法により求めた一次元ベッチ数を用いて算出し、更に三次元画像再構築を行った。Volume renderingの採用によりより実物に近い画像を得ることができた。 現在までの経時的観察により、骨粗鬆症患者においては、薬物治療を行わない場合は骨の量は減少し、またその微細構造における連結性の途絶が生じることが明らかとなった。現在臨床応用されているVit.K2およびAlendronateについての薬効判定を試みたが、Vit.K2投与では明らかな骨量増加作用は認めなかったが、連結性途絶抑制に寄与している可能性を示唆する結果を得ている。またAlendronate投与では、骨の量と共に構造の維持にも寄与している可能性を示唆する結果を得た。 一方、骨粗鬆症椎体の内部構造は均質ではないということをin vivoでの三次元データを用いて示し、その程度は閉経後骨粗鬆症とステロイド性骨粗鬆症では異なる可能性を示唆する結果を得た。 上記結果について、今後症例数を増やして検討していく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)