Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
視覚障害者の外出を支援する機器は,例えば白杖,点字ブロック,超音波計測装置,GPS機能付携帯電話等,数多く開発されているが,平成13年実施の厚生労働省の実態調査結果によると,視覚障害者のうち約40%は殆ど外出をしていない.外出は障害者の社会参加を促す上で大変重要な要因とされている.視覚障害者が外出に対して消極的なのは,支援機器の不備・不足にあるのではなく,視覚障害者の外出に対する意欲や達成感の欠如にあると考え,本研究では引きこもりがちな視覚障害者の外出に対する意欲の向上を図るシステムを検討した.具体的には外出前の「移動行動プラン」の形成を支援することを目的とした移動経路に対する意思決定支援システムを開発した.移動経路の決定支援には数学モデルのひとつである階層分析法(Analytic Hierarchy Process,以下AHP)を用いた.AHPは「決める」「決まる」「定める」の中でも,「定める」概念をモデル化したものであり,ユーザに負担をかけることなく意思決定を促すものである.AHPを地理情報システム(Geographic Information System,以下GIS)の上で実装し,新潟市の万代シティエリアでシミュレーションを行った.地理情報データベースの作成を自動化する上での問題は残されたものの,本システムが外出を楽しくさせる上で有効であることを確認した.さらに,1)AHPを具体的な街の経路と対応させる上で発生する統計的な問題点に対して,視覚障害者の嗜好を極力反映させるように改良を行った.同時に2)開発したソフトウェアが音声合成エンジンに対応するよう,インタフェースの改良を行った.
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