Project/Area Number |
15700379
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Rehabilitation science/Welfare engineering
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
塚田 敦史 東京電機大学, 理工学部, 助手 (70349801)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 福祉機器 / 設計方法論 / グループインタビュー / ユーザセンタードデザイン / ヒューマンインターフェース / 電動車いす |
Research Abstract |
本研究では、概念設計段階を焦点とした福祉機器設計システムの構築を目標としている。本年度は、分析フェーズと機器具現化フェーズの2つを設定して遂行した。分析フェーズでは、グループインタビュー法により得られた発言情報について、昨年度実績では各被験者間の発言内容を4つの因子(直接的な要求、クレーム、状況説明、第3者的仮説的説明)に分類する手法としていた。ユーザにこの4つの因子の分類法について調査した結果、ユーザの理解がさらに容易となる必要性から3つの因子(ニーズ(直接的な要求及びクレーム)、状況説明(ユーザの経験による)、実体験によらない説明)と定義する手法とした。3つの因子に、グループインタビューによる各発言情報を分類化し、そしてニーズ因子を中心にその内容を表すテーマ名を付与していく手法とした。そして同一テーマ名の下でグラフ理論による構造化手法を応用し、ニーズと背景要因の関係性を分析するプロセスとした。抽出できたテーマ「ニュートラル(電動車いすの駆動伝達を切る)操作」を例に、本手法を検証した。その結果、ユーザが自身でニュートラル操作を行うべきであるといったニーズが得られた。背景要因として、外出の様々な場面での介助に伴いニュートラルとする現状があり、この時ユーザ自身でのニュートラル操作は不可能であることが得られた。またニュートラル操作は、介助者が行うものといった開発(設計)者の考え方が伺われた。すなわちユーザと開発(設計)者のニュートラル操作における考え方に差異があることが抽出された。グラフ理論による構造化手法を用いてニーズと背景要因の関係性を分析することで、福祉機器における概念設計の手法としての有用性が確認できた。 また本年度は、機器具現化フェーズに向けて、電動車いす-ユーザモデルによるシミュレーションの妥当性を判断するための検証として、ユーザを含めた電動車いす走行時における動作解析を既存設備で実施して定量評価を行った。判断指標は、走行環境におけるユーザの身体姿勢の揺動を測定し、これと同一条件の動力学的シミュレーションを行い比較評価した。その結果、揺動は定量的にも妥当性があることが確認でき、シミュレーションが信頼性のある機器具現化フェーズとしての方向性を得られた。今後の方向性は、概念設計段階での手法として構築化をまとめ、次段階への取り組みとしてつなげていく。
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