キャピラリー電気泳動/質量分析計による大気有機エアロゾルの分析と放射影響評価
Project/Area Number |
15710001
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
持田 陸宏 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (10333642)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 大気エアロゾル / 環境分析 / デニューダー管 / 水溶性有機化合物 / カルボン酸 / 移動度 / イオントラップ / ガスクロマトグラフ法 |
Research Abstract |
第一に、大気エアロゾル試料中に含まれるカルボン酸をキャピラリー電気泳動装置(CE)により定量する手法について検討を行った。札幌で採取されたエアロゾル試料を用いて定量性を評価した結果、いくつかの主要なカルボン酸が、近い移動度を持つ成分の影響により、正確に定量されていない可能性が示された。そこで、有機酸が移動相内で部分的に解離し、有効移動度がpHに依存する性質に注目し、目的化合物に応じて異なるpHに調製した移動相を用いてCE測定を試みた。その結果、ピークの重なりの問題を軽減できる事が確かめられ、エアロゾル試料の成分分析に対するCEの実用性が確かめられた。最適化された手法によりACE-Asia観測期間中に得られたエアロゾル試料の分析を行い、主要なカルボン酸の大気中濃度の定量が行われた。 第二に、Micro-Orifice Uniform Deposit Impactorにより採取されるカルボン酸の粒径分布をもとに、粒子の光学特性に対する寄与を推定する手法の開発を行った。MOUDIの捕集効率は、Winklmayerら(1990)により提案されている関数形を用いて近似し、各ステージの濃度値から連続的な粒径分布を算出する手段としては、TwomeyアルゴリズムとSTWOM法を採用した。そして、Mie理論に基づき各粒径の消散の効率因子を算出することで、エアロゾル粒子の消散係数の計算を行うFortranプログラムを作成した。CEの分析法および光学特性の計算法を確立したことから、今後、有機酸の放射特性に対する寄与を評価できる状況が整った。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)