カワウ営巣地管理へ向けたカワウの養分循環・森林植生への影響査定
Project/Area Number |
15710013
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
木庭 啓介 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (90311745)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 物質循環 / 生物地球科学 / 安定同位体 / 窒素循環 / 森林 / 森林動態 / 炭素循環 / カワウ / 野生動物 / 森林生態系 / 森林衰退 |
Research Abstract |
本年度は、最終年度であるため、纏めとしてのシミュレーションについての検討を中心に行い、特にシミュレーションモデルにおける分解パラメータについての検討を行った。 森林物質循環プロセスモデルとしてPnET-CNとCENTURYモデルを用いて、得られた窒素炭素リンの存在量のシミュレーションを行った。また、本年度から、プロセスモデルの結果を基に、安定同位体比の計算を行うことを可能とし、測定した植物、土壌の窒素同位体比について、プロセスモデルよりその変動がどこまで追跡できるかについて検討を行った。 PnET-CNにおいても、CENTURYモデルにおいても、双方とも観測されている植生の回復度合いと比較して、シミュレーション結果は過大な回復状況を示した。リンの現存量については(CENTURYモデル)、かなり現場のデータと合致する結果が出ており、おおむね土壌における養分蓄積状況については良い当てはまりが得られているが、植物の成長速度については、フンによる窒素インプットの効果が大きく反映されすぎていることが明らかになった。日本のスギについて、その成長速度、光合成速度、窒素-光合成曲線などの情報を収集し、現在モデルパラメーターの改良を、プログラムコードのレベルで行っているが、まだよいシミュレーション結果が得られるまでには至らなかった。 また、同位体比の計算については、傾向として、フンの影響が土壌・植生に強く反映されるという点では一致しているものの、実際の値としては5-30‰程度の違いが認められた。これは、本研究で対象としているような養分過剰状態での植物・微生物による同位体分別係数の見積もりが不正確であることに起因していると考えられた。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)