Project/Area Number |
15710087
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nanomaterials/Nanobioscience
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 恵司 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (80324713)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 水素吸蔵合金 / 中性子回折 / X線回折 / メカニカルアロイング / 中性子回析 / ナノ結晶 |
Research Abstract |
近年、ナノ構造化による特異な水素吸蔵特性が見出されている。本研究では、バナジウム-水素系とグラファイト-水素系の2つの系について、水素原子の存在位置及びその周囲の環境をパルス中性子および高エネルギーX線回折実験により明らかにすることを目的とした。ナノβ-VD_<0.5>とナノグラファイト-水素は、重水素ガス雰囲気下におけるメカニカルミリングにより作製された。これらのサンプルは微粉末のため酸化しやすく吸湿性が高い。したがって、不活性ガス置換したグローブボックス内でサンプルの取り扱いをおこなった。X線回折実験ではカプトンウインドウの密閉セルを用い、中性子回折実験ではTiZr合金の密閉セルを用いた。 ナノβ-VD_<0.5>については、高エネルギーX線回折実験の結果から、V金属格子がこれまで報告されているBCT構造とは異なることが明らかになった。さらに、パルス中性子回折実験とリバースモンテカルロ計算から、水素原子は8面体の中心から4方向にずれた位置で存在確率が高いことが明らかになった。 一方、ナノグラファイト水素系については、中性子回折実験により得られた動径分布関数において,通常のグラファイトにおけるC-C結合のほかに、C-C単結合に相当する相関ピークが観測された。更に、中性子非弾性散乱スペクトルにおいてsp^3炭素のC-H変角振動に対応するピークが観測されたことから、sp^2混成炭素の他にsp^3混成炭素が存在していることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)