火山灰土壌中に含まれる小規模噴火噴出物解析に基づく火山活動度評価
Project/Area Number |
15710134
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮本 毅 東北大学, 東北アジア研究センター, 助手 (90292309)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 火山性土壌 / 水蒸気噴火 / 霧島火山群 / 白頭山 / 長白山 / 一次テフラ / 風成塵 / 噴火履歴 / 口之永良部島火山 / 黄砂 |
Research Abstract |
本年度の調査では以下について調査・研究を行った。 火山地域に分布する火山灰土壌の起源について検討するため,母材の第1候補である火山噴火によってもたらされた一次テフラについて記載を行い,それぞれの噴出物の特徴をおさえ,その結果をふまえて火山灰-火山灰間に挟まれる土壌層の構成物との比較・検討を行った。具体的な調査地域は霧島火山群と中国東北部・白頭山(中国名:長白山)であり,前者は鬼界アカホヤ火山灰(6.3Ka)以降,後者では10世紀噴火以降に形成された土壌層を対象とした。両地域とも土壌層の総層厚は火山から離れるに従い減少することから,黄砂に代表されるような大陸起源の風成塵のみで説明することは困難である。土壌の構成物を詳しく検討すると以前の噴火による一次テフラと同種の鉱物で大部分が構成されており,土壌層の生成に一次テフラ(再堆積を含む)が大きな役割を果たしていることが示唆される。一次テフラの直上の土壌層中では,テフラ層から離れるに従いテフラ構成物の量は減少することから,基本的には噴火直後には再堆積が活発に行われることで母材が供給されたと考えられる。一方,一次テフラ間の火山灰土壌層中で一次テフラと比して粘土の含有量が高くなる層準が認められる場合がある。これは,顕著な堆積物としては認識できないが,一次テフラの場合と同様に噴火直後の再堆積により濃集したためと考えられ,噴火の存在を間接的に示すといえる。従って以上のように露頭鉛直方向でのテフラ,及び土壌層の構成物量変化を検討することでテフラ噴出物として認識できない過去の小規模噴火の発生履歴をみいだすことができると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)