Project/Area Number |
15710143
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎ゲノム科学
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
大島 拓 奈良先端科学技術大学院大学, 遺伝子教育研究センター, 助手 (50346318)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | マイクロアレイ / 転写ネットワーク / 金属ストレス / 細菌 / 大腸菌 |
Research Abstract |
約20条件の金属ストレス条件におけるマイクロアレイデータおよび約100の転写因子欠損株のデータ、さらに既に報告されている文献データのマイクロアレイデータを元に、解析を行った。その結果、多くの金属ストレスの初期応答において重要な役割を担う転写レギュロンがrpoEレギュロンとiscRおよびmarAレギュロンである可能性が強く示唆された。marAに関してはすでにマイクロアレイ解析がなされており、その報告を元にさらに解析を行った。rpoEレギュロンに関しては、山口大学 山田守先生との共同研究を行い、RpoE過剰生産プラスミドを用いたマイクロアレイ解析をさらに行った。その結果、確かに複数の金属輸送を含む膜輸送系遺伝子の発現が変化することが判明した。さらにiscRおよびmarA欠損株およびiscR-lacZ, marA-lacZ融合遺伝子を有する株を作成し、嫌気および好気条件における金属添加による両遺伝子の発現変化および金属感受性を確認した。その結果、2つの遺伝子の発現は強く金属添加時に依存し、それぞれの転写レギュロンが、金属ストレス応答に重要な意義を有する可能性が強く示唆された。これらの遺伝子のホモログであるSoxRとRpoEが強い関連を持ち酸化ストレス応答を行うことから、金属ストレス応答に対するこれらの遺伝子群の応答は重要なものである可能性が高い。したがって、金属ストレスを受けた直後には細菌はSoxR, IscR, MarAといった極めて酷似した転写制御因子とRpoEがそれぞれの転写制御をすることにより速やかにストレスに応答し、それでも対応が不十分な場合には、さらに個別のストレス応答を行う転写制御システムを有することが強く示唆された。今後、本解析により得られた金属ストレス応答レギュロンの情報を利用して金属ストレスの初期応答に関する転写ネットワークの詳細な解析を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)