有用植物の利用からみた東シナ海東部島嶼域の地域特性
Project/Area Number |
15710184
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Area studies
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
落合 雪野 鹿児島大学, 総合研究博物館, 助教授 (50347077)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,100,000 (Direct Cost: ¥3,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2003: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 有用植物 / 植物資源 / 地理的分布 / 食文化 / 物質文化 / 東シナ海東部島嶼域 / 東南アジア島嶼部 / 東南アジア大陸部 / 生活文化 / 地域特性 |
Research Abstract |
(1)海外での研究[フィリピン] 東シナ海東部島嶼域と東南アジア島嶼部をつなぐ場所に位置するミンダナオ島において、レイクセブ町に居住する先住民ティボリ人への聞き取り調査とジュズダマ属植物の生育地の観察を行い、以下の状況を明らかにした。また、それぞれの事象に関連した民族資料60点を収集した。 (1)ジュズダマ属植物の2種3変種の種子を利用した伝統的な舞踏用衣装の装飾、(2)ハトムギの栽培慣行と食文化、(3)観光化にともなう、ジュズダマ属種子を使ったアクセサリー加工業の発展と流通経路の拡大 なお、長瀬アガリン氏(KAFINセンター)が現地の植物の利用状況について予備的情報を入手し、また移動手段の手配、インフォーマントのアレンジ、現地語通訳などの研究支援をおこなった。 (2)国内での研究 1)資料の分析:フィリピン地域研究の専門家である石井正子助手(国立民族学博物館)を招聘し、ティボリ人の民族資料について、その製作に関する歴史的背景や、文化人類学的意義について検討した。さらに、物質文化における植物利用の実態について、東シナ海東部島嶼域と東南アジア大陸部の事例を相互に比較するため、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所を訪問し、所蔵資料を調査した。 2)資料の保存:佐藤優香助手(国立歴史民俗博物館)を招聘し、民族資料の素材や形状に応じた保存方法について助言を得るとともに、その方法を実践して資料を整理、保存した。 (3)成果の公開 本研究で収集した鹿児島県、台湾、フィリピンの民族資料を鹿児島大学総合研究博物館第5回特別展「植物のビーズ-おしゃれ!ジュズダマ」において展示し、ニュースレター11号誌上でその内容について解説した。また、第15回日本熱帯生態学会年次大会において一般講演「台湾原住民によるジュズダマ属植物の利用とその変容」を行い、平成16年度の海外調査の成果について口頭で発表した。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)