中国南北朝期における仏教美術の西方様式受容に関する研究
Project/Area Number |
15720026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
村松 哲文 早稲田大, 助手 (30339725)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 中国 / 山東省 / 神通寺四門塔 / 袈裟 / 四仏 |
Research Abstract |
平成15年度は、中国における仏教美術の西方様式受容に関する研究のうち、特に山東省の神通寺四門塔の四仏について研究を進めた。神通寺は、山東省の省都済南から南に約三七キロに位置し、境内には四門塔と称される塔がある。四門塔内の東西南北の各面には、如来像が一体ずつ計四体安置されており、その制作は塔の再建と同じ頃の隋代と考えられている。報告者は、この四体の如来像の着衣法に着目した。これにより六世紀前後の山東省における仏像の造像背景の一端を考究した。 東西南北に安置されている四体のうち東・南・北面の如来像三体は、袈裟の端を、紐を用いて左腹部で吊り上げている。いっぽう西面の如来像は、袈裟を両肩からまとい胸前をあけて、胸元に帯を結んでいる。報告者は、この袈裟を吊り上げる着衣法に留意して中国国内で作例を求めた結果、山東省に集中していることに気づいたのである。 この袈裟を吊るという方法は、姚秦の仏陀耶舎等によって漢訳された『四分律』巻四〇などに記載されており、古代インドにおいて通常に見られる着衣法であった。この着衣法が中国の特定の地域で確認されるということは、その伝播経路が特殊なものであったといえる。すなわち山東半島には西方様式が他の地域よりも早く伝来する経路があったのである。それは報告者が以前指摘したことであるが、海路による伝播経路が山東半島にあった推認され、仏教美術の中に受容されている最先端の西方様式が山東半島に伝わっていたと考えられるのである。平成15年度の研究では、袈裟を吊るという着衣法が正にそのことを証明する表現であると確認できたのである。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)